きらいな自分との付き合い方~自己受容のはじめの一歩~


この記事を書いた人
カウンセラー/コラムニストSae

あなたには、好きな自分がいますか?
やりたいことを叶え、心から悦びに溢れているときの自分。
ワクワクしながら未来に思いを馳せている自分。
大好きな人と安心感に包まれながら穏やかな心でいる自分。
人を思いやり、あたたかな笑顔を周囲に向けている自分。

では、嫌いな自分はいるでしょうか。
人を羨み、妬み、わたしなんてと卑下するときの自分。
全然希望が持てなくて、暗く落ち込み絶望する瞬間の自分。
すぐカッとなって衝動的になってしまう自分。
皮肉や愚痴ばかり頭に浮かんで、言いたくないことまで言ってしまったときの自分。
こんな自分嫌だな、そう思う瞬間は誰にでも少なからずあることでしょう。

きらいな自分を受け容れてみる

もしかしたら、嫌いな自分なんていなくなってほしいと思っているかもしれないし、

だからこそそんな自分に蓋をして気づかないふりをしているかもしれない。

もしくは人生のほとんどを、そんな嫌な自分が覆い尽くしていて、

自分の人生こんなものだと、諦めてしまっているかもしれません。

でも、覚えていて欲しいのは、あなたが好きな自分も、嫌いな自分も、

どちらも本当のあなただということです。

本当の、誰にも真似できない、誰よりも尊い、あなた自身です。

嫌いな自分なんて醜くすぎて、自分だなんて認めたくない!

直さなきゃいけない欠点だ!

そう思って今まで、なんとかその欠点を正そうと、隠そうと、必死になって努力してきたでしょうか。

もちろん、自分のなかに課題を見つけ、それをより良くしようと取り組むことは美しいことです。
でも、何もしない、どんなあなたもただそのままで美しく、かけがえのない、素晴らしい存在なんだということに、気づいていますか?

あなたの素晴らしさは、条件付きではありません。〇〇だから、〇〇をしているからなどと、外側から理由をつける必要はないんです。

きらいな自分と出会ったら


よかったらこれから、嫌いなときの自分が現れたら、そのときの自分の感情をさけずにそのまま感じてみてください。それがどんなに恥ずかしいと思うことや、醜いと思うことであっても。

『あ、あの子のこと羨ましいって思っている。わたし、嫉妬しているんだなぁ。いなくなればいいって思っている』
『どうして認めてくれないのって感じて、悲しいんだね。悔しいんだね。』

別にそこに、『だからダメだ』『だからいい』と優劣をつけなくて良いです。

最初は無意識にジャッジしてしまうと思います。

でもそんな、ジャッジしようとしている自分にも気づいていってください。

自分の嫌なところ(多くがネガティブといわれる感情でしょう)を好きになりなさいというのではありません。自己肯定感を高めるために、無理やり自分をほめたり、大きく見せようとする必要もありません。

だってもう、感じたくない感情を感じてしまっているのですから。それが真実です。目を背けたり無くそうとするほど、感情は膨らみ隠せなくなっていく物です。

だからせめて、その感情が暴走して自分をコントロールするのをストップさせてあげましょう。穏やかに見つめ、うけとめてあげてください。

蚊に刺されたとき


私の尊敬する方が、こんな例を以前お話しされていました。
たとえば蚊に刺されたとき、私たちは無意識のスピードで痒いところをかきますね。かいてますます痒くなってしまったり、傷になってしまった経験が誰もがあるでしょう。

でも少し、それを待ってみてください。
『あ。蚊に刺されたな。かゆくなってきた。』
放っておくと、きっとどんどん痒みが増してくるでしょう。

掻きたい、掻きたい!そうやって感情が高まっているのも、観察してみてください。

わたしは痒い、掻きたいと思っているんだなぁ。

しばらくすると、その痒みが少し、落ち着いてくることに気づくかもしれません。

掻きたいという衝動も、少し落ち着くでしょうか。
その変化を全て見守り、よし、掻こう。と自分の意思で決めて、から、かいてください。

蚊に刺された痒み、という例で話しましたが、これは怒りや悲しみ、その他の感情でも言えることです。
『あ。あの言葉に対して、怒りが湧いてきたぞ』そう気づいたら、その感情を見守ってあげてください。わたしは怒っているんだ、腹が立っているんだ。悔しさを感じているんだ。


今までもし、即座にその怒りを周囲にぶつけていた人なら、(つまり蚊に刺された腕をすぐに掻きむしっていた人なら)こうやって自分の感情をそのまま観察し、感情と自分の間に時間というスペースをとってみることで、もしかしたら、次に発する言葉や行動の変化をすぐに感じることができるかもしれません。
掻くのも、掻かないのも、あなたが選択すればいいんです。そしてそれは、まずその感情をいだくことを許すことからしか、始まらないのです。

自己受容のはじめの一歩

どんな感情も、そのままにいさせてあげてください。

それが、自分を受け容れるという事です。

すぐに自分のすべてを受け容れることがむずかしくても、日々湧いてくるさまざまな感情の一つ一つを受け容れていく練習をしていきましょう。これが自己受容のはじめの一歩です。

あなたがそう感じるのは、あなたの中に理由があるんです。それを正当化するわけではなく、否定するのでもなく、そうなんだ、と受容することで、新たなあなたの選択が生まれるでしょう。

どんな感情を抱いてもいいし、どんなにできないことや苦手なことがあってもいい。どんなあなたも、本当のあなた。それがあなたの自分らしさで、あなたにしかない唯一無二の魅力なのです。

こうしてあなたが生きていることを、苦しさや悲しさを経験しながらここにあることを、あなた自身が誇りに思ってください。
あなたの価値を、あなたが一番信じてあげてください。

焦らず、慌てず、そのプロセスも、一緒に楽しんでいきましょう。

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