オートファジーダイエットは、近年注目を集めている健康法の1つです。
細胞の自浄作用を活性化し、老廃物の排出を促進することで、代謝を改善し、体脂肪を減らす助けをすると考えられています。
しかし、どんな健康法や食事法にも、欠点や注意点があります。
この記事では、オートファジーダイエットの欠点についてまとめてみました。
体のセルフクリーニング機能!オートファジーとは?
オートファジー(AUTOPHAGY)は、ギリシャ語の「AUTO=自分」「PHAGY=食べる」という言葉を組み合わせて作られた単語です。
オートファジーは私たちの細胞が、自分の中の古くなったり傷ついた部分を分解し、再利用して新しい細胞部品を作る仕組みのことです。
わかりやすいように、「細胞内のリサイクル機能」や「セルフクリーニングシステム」などと呼ばれることもあります。
このオートファジーの働きには、老化のスピードを遅らせたり、免疫力を整える可能性があると考えられています。
オートファジーは空腹時間を作ることで活性化されるため、オートファジーを活性化させる方法として、近年ファスティング(断食)や食事時間を制限する「オートファジーダイエット」が世界中で注目を浴びています。

オートファジーダイエットの仕組みと注意点
オートファジーダイエットでは、「1日のうち16時間は食べない」「8時間以内に食事を済ませる」など、食事の時間を意図的に制限します。
空腹の時間が長くなると体は飢餓状態だと認識し、オートファジーが働きやすくなると考えられています。
オートファジーダイエットの良い点ばかりが目立っていますが、オートファジーダイエットはすべての人に適しているわけではありません。
全ての食事法に良い点と悪い点があるように、オートファジーダイエットにも注意すべきデメリットもあるので、これからひとつづつ説明していきます。
①栄養不足のリスク
食事の時間が短くなると、必要なたんぱく質・食物繊維・ビタミン・ミネラルが不足しやすくなります。
特に妊娠中・授乳中・貧血傾向・痩せている・少食・活動量の多い方には不向きです。
栄養不足は免疫力低下・疲労感・食欲増加・過食・筋肉量減少・冷え症などを招く可能性があります。
②食欲の暴走
オートファジーダイエットでは食事を制限する時間があるため、体が飢餓感を感じることがあります。
このような状態で食事をすると、体に負担をかける血糖値の乱高下(血糖値スパイク)が起こりやすいです。
また、長時間の空腹はストレスホルモン(コルチゾール)の分泌や食欲ホルモン(グレリン)の上昇を引き起こし、脳が高糖質・高カロリー食品を強く求めるようになります。
長時間何も食べていないと、甘いお菓子・ジャンクフード・パンなどが無性に食べたくなり、食欲の制御が難しくなることはありませんか?
これは体が「一刻も早くエネルギーを確保しよう」とする自然なサバイバル反応です。
しかし、普段から食後に眠気・だるさ・集中力低下・甘いものへの欲求などを感じやすい方や、オートファジーダイエットでこれらの症状を強く感じるようであれば注意が必要です。
③体力・集中力の低下
食事から十分な栄養素をとれないと、効率的に活動に必要なエネルギーを作ることができず、運動パフォーマンスや集中力が落ちる場合があります。
特に朝から活動量の多い人や、脳を酷使する仕事の人は影響を受けやすいです。
一方、オートファジーダイエットにより、午前中の集中力が上がるという意見も多いです。

④長期的な持続性の課題
短期的には効果があっても、長期間続けたときの安全性はまだはっきりしていません。
私たちの体、そして周りの環境は常に変化しています。
今の自分に合う食べ物や食事のしかたが、1年後も相性が良いとは限りません。
オートファジーダイエットに限りませんが、体調やライフスタイルの変化に応じて、定期的に食事や生活を見直すことは大切です。
どんなに健康的な生活をしていると信じていても、常に体の声に耳をかたむけて、違和感を感じたら無視せずにしっかり向かい合う習慣をつけましょう。
オートファジーダイエットに失敗しないためには?
ホリスティック栄養士としての私の意見ですが、オートファジーダイエットで一番気をつけていただきたいのは、血糖値の乱高下です。
病気や老化を加速させる原因でもある血糖値の乱高下をいかに防ぐかが、オートファジーダイエットを成功させられるかどうかのカギになります。
逆に、血糖値の乱高下を起こしてしまうようなやり方では、オートファジーの健康効果が帳消しになる可能性があります。
特に朝食は、1日の中で最も血糖値が上がりやすい食事です。
1日の最初の食事をとる時に、以下の4つの点に気をつけて欲しいです。
①食物繊維とたんぱく質を食べてから炭水化物を食べる
②良く噛んでゆっくり食べる
③できるだけ素材のかたちに近い(できるだけ加工されていない)食材を選ぶ
④「甘い」よりも「しょっぱい」料理にする
これで血糖値の急上昇を抑えることができます。

オートファジーダイエットを無理なく取り入れるには?
- 毎日ではなく、週1〜2日から試す
- 食べる時間が短い分、たんぱく質・野菜・良質な脂質を意識的にとる
- 初めの食事はたんぱく質&ベジファーストで血糖値を緩やかに上げる
- 体調が悪い日は無理せず中止する
オートファジーは、私たちの体に備わった素晴らしい自己修復システムです。
しかし、それを活性化すると言われている「オートファジーダイエット」には栄養不足や血糖値の急上昇などのリスクがあります。
大切なのは、この世の中に「完璧な食事法はない」ということを常に頭に入れておく事。
そして、自分の体調や生活に合わせ、柔軟に取り入れることが、健康や美容を長く保つ秘訣です。
オートファジーって何?と思った方は、こちらの記事も読んでみてください。
参考:オートファジー:ノーベル賞に至るまでの 研究発展の経緯

カナダで大学卒業後、健康志向の高い都市バンクーバーに移住したことで栄養や体の仕組みに興味を持ち、栄養学とピラティスを学びました。その後、栄養学校で身につけた知識を使い体質改善に成功し、幼少期から付き合ってきた数々の不調を改善することに成功しました。現在は、ホリスティック栄養士として、企業向けに栄養関係のコンテンツ作成、ナチュラル食品•製品の開発やマーケティングのアドバイスなどをしています。地球にも人にも優しいナチュラル製品が大好きで、美容家の間で噂のエイジングケアオイル、抗酸化作用がたっぷりの「カカイオイル」を販売しています。







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