私は料理するのも食べるのも大好きなので、ファスティング(断食)に挑戦したことはまだありません。頑丈な胃袋を持っているし、太りやすい体質なので、お腹が空いてから腹8分目までの食事をするように気をつけています。できないことも多いですが笑 最近は、気が向いた日にはインターミテントファースティングをするようにしています。インターミテントファースティングをする日は、朝11時から夜7時の8時間の間に食事をしています。インターミテントファースティングをすると、集中力やエネルギー量が上がる気がします。
ファースティングの話をした理由は、ファースティングがオートファジーを活性化することがわかってきたからです。
オートファジーって何?体に良いの?
ギリシャ語でオートは「自分」、ファジーは「食べる」と言う意味。自分を食べる?一体どう言う意味だろうと疑問に思いますよね?
オートファジーは、2016年にノーベル賞をとった大隅栄誉教授が明らかにした、体の働きのことです。大隅教授は、今まではただのごみ溜め場だと考えられ、誰も注目していなかった細胞内の一部に興味を持ち、オートファジーの仕組みを発見しました。
人は毎日、200gほどのたんぱく質を作っています。たんぱく質は、食事からとったり、体の中で作られたアミノ酸を合成して作られます。作られたたんぱく質は、筋肉や肌、髪や爪などの体の組織、そして免疫システムなどになります。私たちの体の組織の多くは、たんぱく質でできています。
1日に必要なたんぱく質量は、専門家によって意見が別れていますが、一般的には、成人は体重1キロにつき0.8gほど、運動をした日には少し多めに0.12gほど、継続的に強度の強い運動をする方やアスリートの方は体重1キロに付き0.14~0.18gほどのたんぱく質を食事からとる必要があるのではないかと考えられています。食事からとったたんぱく質は体が吸収できるように、体の中の消化酵素によって一度細かく分解されます。そして、それが体の必要な部分に送られ、再度たんぱく質に合成されます。
オートファジーは、食事からの摂取量では足りない分を補うため、古くなったり傷がついた弱い細胞を分解し、リサイクルしているんです。
ファースティングがオートファジーの働きを高める?
そして、このオートファジーは栄養不足などのストレスによって働きが活性化されると言われています。つまり、ファスティングすることでこのオートファジーの働きを高めることができるそうなんです!
実際に何時間以上のファースティングで効果を得ることができるかはまだはっきりわかっていませんが、マウスを使った実験ではファースティング後24時間頃からオートファジーの働きが高まり、48時間後にはさらに活動的になることがわかっています。
オートファジーは、足りない分のたんぱく質を補うだけでなく、異常を持っていたり、古くなった細胞を分解して新しいものを作ります。つまり、オートファジーを活発にさせることで、病気の予防や老化を遅らせることができるのではと考えられています。オートファジーの仕組みをより深く理解することで、がん細胞を消滅させたり、日焼けのダメージを最小限にしたりするのにも役立てることができるのではないかと期待されています。
マウスの実験では、オートファジーの働きが高まり始めるのはファスティング開始から24時間後でしたが、マウスと人間は違いますし、食べたものや、その人の体によっても変わってくると思います。もしかしたら、インターミテントファスティングのように空腹の時間を作る習慣を作ることで、オートファジーを活性化させることができるかもしれません。
話が逸れますが、16時間ファスティングは血糖値の安定や免疫力の向上、筋肉量を落とさず体脂肪を落とす、精神面でも良い効果があるという研究結果が次々とでてきています。
インターミテントファスティングについて詳しく知りたい方は、こちらのブログを読んでみてください。
活動量や食事の量や内容に個人差があるので、ファスティングは全ての人に良いとは言えません。成長期であったり妊娠前後、少食の人、痩せ型の人、活動量の多い人にはお勧めしていません。
1日3食食べると良いとか、少ない量を6食とると良いとか、朝ごはんは良いとか悪いとか、色々な考え方があります。食事に対して、何時だからご飯にしようなどという決まりを作るのではなく、お腹が空いた時に腹八分目まで食べることを習慣にする。良く噛む。食事を楽しむ。こういう基本的なことをたまに思い出してみる。そして、自分の体の声に敏感になれるように自分の体に意識を向ける癖をつけることが良いのではないかな。
皆さんはファスティングをしたことはありますか?
カナダで大学卒業後、健康志向の高い都市バンクーバーに移住したことで栄養や体の仕組みに興味を持ち、栄養学とピラティスを学びました。その後、栄養学校で身につけた知識を使い体質改善に成功し、幼少期から付き合ってきた数々の不調を改善することに成功しました。現在は、ホリスティック栄養士として、企業向けに栄養関係のコンテンツ作成、ナチュラル食品•製品の開発やマーケティングのアドバイスなどをしています。地球にも人にも優しいナチュラル製品が大好きで、美容家の間で噂のエイジングケアオイル、抗酸化作用がたっぷりの「カカイオイル」を販売しています。
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