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大人の留学応援家/アーユルヴェーダライフサポーター
すみれ
みなさんこんにちは!
今日は「海外でヨガを学んでみたい」と感じている方にお届けします。
ヨガを学んでいると一度は「RYT200*」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
*ヨガインストラクターの国際資格のひとつ。カリキュラムの内容によってRYT200やRYT500などがある。
私自身、カナダでRYT200を取得しました。
その体験談をもとに、ヨガ留学や海外でのRYT200取得について「英語力はどのくらい必要?」「授業についていけるかな?」の疑問点を解消したいと思います。
大人のヨガ留学、あと一歩を迷っている方の背中を押せますように!
私が海外でRYT200取得した理由(わけ)
海外へ留学〜そしてヨガ資格取得
私は新卒入社した日本企業で働いた後、30代でアメリカの大学に留学しました。
しかし、あれだけ望んでいた留学も、いざ留学を決意する段階になると、決断するのは簡単なことではありませんでした。
「結婚・出産・キャリア・親の期待」――これらの重圧がのしかかる年齢。
特に親は、私が働いていた会社が大企業だったので、そこで一生働くことを当然だと思っており、海外留学についてもかなり否定的でした。
私は罪の意識を感じながらも「これからは自分の人生を生きたい」と強く思っていました。
いろんな葛藤がありましたが、その時に覚悟を決め、決断したおかげでRYT200を受講することができ、それに続く“今”があります。
そもそもヨガとの出会い
会社員時代は朝から晩まで仕事に追われ、毎日のように終電で帰宅。ストレスの多い日々を過ごしていました。
組織の中で求められる結果を出さなければいけない。押しつぶされそう。自分を追い込む日々に、心も体も常に張り詰めた状態でボロボロでした。
そんな時に出会ったのがヨガでした。ヨガ教室に通い、Arisaさんのオンラインヨガ講座を受けながら、どんどんヨガにのめり込んでいきました。
ある日、クラスの最後のシャバーサナで床に横たわった瞬間、包まれるような安心感が身体中に広がりました。そのとき初めて、「ヨガは身体だけでなく、心にも働きかけるものなのだ」と感動。
それ以来、私にとってヨガはただの運動ではなく、“自分を整える時間”へと変わりました。
ヨガを続けることで起きた変化
ヨガを続けるうちに、同じ仕事でも以前ほどのストレスを感じなくなりました。日常の中に小さな幸せを感じる余裕が生まれたのです。職場や仕事の内容が変わったわけではなく、私自身が変わったことで、周りの見え方が変わったのだと気づきました。
まわりを見渡すと、同じように疲れ切って心身の不調を抱える人がたくさんいました。みんなすごく疲れ切っていて、声は上げないけれど、病んでしまっている。
「もしかしたら・・この人たちをヨガで手助けができるかな?」
と考え、そのためには「ヨガを教える知識を深めたい」と思ったのがRYT200受講のきっかけにつながります。
カナダでのチャンス!~災い転じて福となす
私がRYT200のトレーニングプログラムを探し始めたのは、ちょうどコロナ前。その時は、スクールへの通学や合宿などで資格取得することが主流でした。スケジュールの調整は現実的に厳しく、諦めざるを得ませんでした。
が、しかし・・・・私のRYT200を取得するチャンスは、私の絶望とともに突然舞い込んできたのです。
私はアメリカではまず大学に行きましたが、最終的に大学院に進学する予定でした。それなのに、留学中に科目を一科目落としてしまったのです!そのため、合格はしていたのに進学を取り消されてしまいました・・(涙)
悩みに、悩みに、悩んだ結果、アメリカに留まることは諦めて帰国することにしました。
帰国を決めたものの、心の中では
「私こんな不完全燃焼な状態で帰国するの?」
「やっとここまでたどり着いたのだから、何か達成せずには帰国できない」
そんな言葉が頭の中に浮かび、本当に悶々としました。
そこで…閃きが!!
「そうだ!今こそずっと取りたかったRYT200を取得しよう!!」
道半ばでの帰国に打ちひしがれていた私でしたが、良かったのか悪かったのか(笑)この突然の閃き&発想の転換と、自分がアメリカに来たことを後悔せず、留学を意義深いものにするという強い意思から開かれた、秘策ともいうべきRYT200取得への道。
まさに、災い転じて福となす。
…と、こんな経緯で、いきなり「RYT200を取得する夢」を海外で叶えることになりました。

いざ!海外でのヨガ資格取得〜そのために必要なアレコレ
ここからは、私の経験をもとに、具体的にRYT200を海外で取得する場合に必要なことや、知っておくべきことをシェアしたいと思います。
RYT200ってなに?
RYT200とは、“Registered Yoga Teacher 200 Hour”の略です。全米ヨガアライアンス(Yoga Alliance)が認定するヨガインストラクター資格の一つであり、アーサナ、解剖学、ヨガ哲学、呼吸法、瞑想法、指導法などを200時間かけて体系的に学ぶトレーニングプログラムです。短期集中コースの場合、数週間から1か月程度で学び、最後に修了試験に合格すれば資格取得ができます。
受講したスクールについて
私がRYT200を取得したのは、カルガリーにある South Okanagan Yoga Academy(SOYA) という歴史あるスタジオ。プログラム自体は、全体的に哲学を重視していたという印象があります。スタジオの窓からは、カナダの広い空と広い道路が見えて、「私カナダにいるんだなぁ」と幸せを感じながら毎日過ごしました。スタジオは全体的にミステリアスでモダンな雰囲気が漂っていて、異空間にいるようでした。
プログラムの先生は計四人いました。リードするメインの先生が2人。1部のパートを教えてくれる先生が1人、アシスタントの先生が1人。先生方はノンネイティブの私に対し、言語のハンデがないようにサポートも非常に手厚くしてくださり、このスクールを選んで本当によかったと心から思いました。
1日のスケジュール
朝から晩までヨガ漬けの16日間でした。とてもハードです。
日々のスケジュールはかつかつに詰まっており、まさに“集中合宿”でした。
参考に以下は1日のスケジュール(Day4)です。
7am -7:30am kriyas, check in and practice on Uddiyana/Agni Sara/Nauli,
7:30-8am japa/meditation
8-8:30am Kapalabhati, alternate nostril breathing introduced-AIM FOR 5/5/5 or 5/5/10
8:30-10am Hatha yoga - theme of Balance
10am-12noon Philosophy Lesson Patanjali 3 & 4 and quiz
12:00-12:45pm Lunch Questions and Answers
12:45 - 4:00pm Feature Balance Poses & Inversions Teach in 2 groups
4:00-5:00pm write out Balance feature and Inversion feature asana FIT INTO LP CHART.
5:00-6:30pm Balanced Yoga Class - 6 kinds of poses
6:30-7:00pm Kapalabhati, alternate nostril breathing 10 rounds of comfortable ratio (5/5/5 or 5/5/10)
7:00-7:30pm japa, meditation, arati
1日の大まかな流れは、朝の浄化法や瞑想からスタート。私はキャンドルを見つめる瞑想で、ゆらぐ炎を見つめるのがお気に入りでした。鼻の洗浄ジャラネティは最初は恐怖でしたが、一度やると鼻の通りが良くなりハマってしまいました(笑)午前中にアーサナやプラーナヤーマを学ぶ実践クラス、午後はヨガ哲学・解剖学などの座学、夕方から夜にかけては再び実技・練習、そして最後は瞑想で1日を終わるという構成です。
実際に掛かった費用について
- プログラム費用:$3360(カナダドル)
受講料は大体相場かと思いますが、都市部などの講座はより高くなる傾向もあるかもしれません。 早期割引がある場合が多く、間に合えば$300OFFを受けることができました。
- 滞在費:$425(1泊$25×17泊)食事代含む
滞在方法は、スタジオに通う生徒さんの家にホームステイすることになります。私以外の人たちは、みんなそれぞれの自宅から通っていました。RYT200を受けに来たはずなのに、一緒にホームステイも経験できることが最高でした(笑)夕飯を一緒に食べ、いろんな話をしました。週末にはご主人のバイクの後ろに乗せてドライブに出かけたことも思い出です。
- その他:別途交通費がかかります。
クラスのメンバー
全員で私を含めて11名の参加者がいました。まさに「ヨガを学びたい」という共通点で集まった多様なメンバーでした。そのうち男性が一名。あとは、19歳の新婚さんや、20代の大学生。その他、30代~60代の幅広い年齢の方々が参加されていました。お孫さんの影響でヨガを始めたという方も。職業は、高校の理科の先生、大学の図書館の司書、研究者、ソーシャルワーカー、エンジニアなどバックグラウンドもさまざまでした。興味深かったのは、ヨガを学ぶ目的も人それぞれだったことです。メンバーの半分は「将来ヨガを教えたい」と考えていて、もう半分は「自分自身のため」に学んでいました。みんなとても親切に接してくれ、まとめたノートを見せてくれたりなど、たくさん助けてもらいました。

ヨガ留学に必要な英語力は?英語初心者でも可能?
結論から言うと、「英語初心者でも可能」です。ただし、事前準備が重要です!
また、クラスメイトとコミュニケーションが取れるレベルの英語力があれば、よりスムーズに学べます。
以下はポイントと対策をお伝えします。
1.実技クラス:英語が苦手でも大丈夫!
アーサナ中心の実技クラスでは、先生やクラスメイトの動きを見ながら学べるため、細かい英語を完璧に理解する必要はありません。
【目安となる英語力】
- 簡単な小説や雑誌のコラムが読める程度の理解力
- ヨガのポーズ名や基本的な指示(inhale=吸う、exhale=吐く など)が分かる
【対策】
- 英語のヨガクラスを受けて耳を慣らす(アーサナ名をサンスクリット語で言ってくれる先生のクラスもおすすめ)
- Youtubeの英語ヨガ動画を活用し、動作やポーズ名を覚える
2.座学:解剖学・哲学は少しハードルが上がる
解剖学や哲学のクラスでは、専門用語が多く出てきます。
特に哲学では、サンスクリット語→英語→日本語と理解する必要があり、一番大変でした。
【対策】
- 事前に基本的な解剖学単語、哲学を日本語で学んで理解しておく
- プログラム受講中は、分からない単語はとことんメモし、後で調べる
3.クラスのインストラクション:必要な英語は決まっている
最終試験では60分間の英語での指導が必要です。
しかし、ヨガのインストラクションで使う英語はある程度決まっているので、覚えてしまえば大丈夫です!
ジェスチャーやデモンストレーションを活用すれば、言葉だけに頼らず指導できます。
【対策】
- よく使われるフレーズを覚える(例:”Inhale, raise your arms.”)
- ヨガ関連の英語フレーズ・インストラクションを独り言でつぶやいて練習→言葉を体に馴染ませる
4. 筆記試験:伝わることが大切
ヨガの歴史や哲学、アーサナ名・効果について筆記試験がありますが、英語が完璧でなくても大丈夫。
【ポイント】
- スペルミスは気にしなくてOK!
- 伝えたい内容が分かれば大丈夫
- 理解できなかった場合、口頭で補足できるチャンスがある
英語力に不安があっても、必要なフレーズを事前に学び、環境に慣れれば十分にうまくいくと思います!
もしそれでもハードルが高いと感じる場合は、日本語通訳付きプログラムや短期の海外ヨガリトリートに参加する選択肢もたくさんあります。
サクセスフルなヨガ留学・資格取得のために〜国とスクール選びの考え方
まずは、「自分が何を重点的に学びたいのか」「どこで学びたいのか」を明確化することが大切です。
スクールごとにカリキュラムの内容は大きく異なります。
たとえば、「ヨガ哲学や瞑想を深く学ぶことに重点を置いている」「ビジネスとしてのヨガにフォーカスしている」など。
国については「自分がどの国に魅力を感じるか」を出発点にすると良いと思います。
私の場合は、以前滞在したことのあるカナダのカルガリーを選びました。
理由は、スケジュールが合っていたことと、すでに地域の雰囲気や文化に馴染みがあったため、学びに集中できると考えたからです。
ハードスケジュールなので、気温や湿度、水や食事の違いが体調や集中力に影響を与えないかという点も考慮しても良いかもしれませんね。
祝・ヨガ資格取得!その後の私
RYT200がきっかけで新しい挑戦に繋がった
日本に帰国後、RYT200で得た知識をアウトプットするべく新しい挑戦をしました。
それは、ヨガインストラクターを職業にしたことです。
オフィスワークとは全く異なる別業界。未知の世界。
今まで会社員しかしたことのない私が…自分の体を使って人にものを教えるなんて…(汗)
実際のところ、もう清水の舞台から飛び降りる覚悟でした。
しかし、私を奮い立たせたのは「外国語でのインストラクションを何とかしたんだから、母国語ではできるはずだ!」という根拠のない自信のおかげでした(笑)
最初は本当に苦戦しましたが、レッスンを重ねるうちにスムーズに行うことができるようになりました。
思い切って別の道に進んでみると、「好きなことをしながら、お仕事をするってこんなに楽しいの?」と、そこには知らなかった“仕事でワクワクする世界”が広がっていました。
アーユルヴェーダとヨガの共通点 ~これからの目標
RYT200を受講中にアーユルヴェーダと出会えたことも、大きな収穫でした。ヨガが「心の安定と自己探求」を目的とするならば、アーユルヴェーダは「そのために必要な体の整え方」を教えてくれるもの。ヨガと深く結びついたアーユルヴェーダの知恵に、私は強く惹かれました。アーユルヴェーダの考えに沿って、自分の体質に合った食事やセルフケアを取り入れることで、体が整い、「今の自分にとって本当に必要なもの」を見極める感覚を大切にするようになりました。今後はアーユルヴェーダセラピストとしての学びを深めながら、「自分の心の声に正直に、より豊かに生きる」ためのサポートと発信をしていきたいです!
ヨガ哲学が教えてくれたこと 〜頑張ることと手放すことのバランス〜
私はずっと夢や目標に向かって努力すること、結果を出すことが大切だと思ってきました。しかし、がむしゃらに頑張ることがいつの間にか自分を追い詰め、心と体をすり減らしてしまうことがあります。実際、私自身がそうでした。しかし、今考えるといろんなものを手放すと、もっといろんな選択肢が広がっていたのに・・と思います。
ヨガ哲学には「修習」と「離欲」という考え方があります。修習とは「努力を続けること、学び続けること」。
離欲とは「欲望から自由になること」。
この言葉にRYT200の受講中に出会ったとき、私はハッとして、ふっと心が軽くなりました。それまでの私は、「目標を達成しなければ」「成功しなければ」と自分を追い込み、結果に執着しすぎていたのです。
「頑張るのではなく、最善を尽くせばいい」「今できることに集中し、結果は手放す」そう考えられるようになってから、物事の捉え方が変わりました。たとえ人生において頑張らなければならない時期があっても、無理をしすぎる必要はない。できることを一つずつ積み重ねていく。その結果、必要なものは自然とベストなタイミングで舞い込んでくるのだと学びました。

さいごに〜海外での挑戦、応援します!
もし、海外でRYT200を取得するか迷っているなら、ぜひ挑戦してほしいと思います。
この経験はヨガの学び以上のものなりました。異文化の中で自分自身を見つめ直す貴重な機会となり、人生そのものを豊かにしてくれました。
大人になると、「挑戦したいけれど、怖い」「やってみたいけど、自分には無理かも」気づかないうちに挑戦する機会が減り、できない理由を探しては諦めてしまいがちです。
大切なのは、「挑戦すること」そのものを楽しむこと。
もちろん、うまくいかないこともあるし、失敗したなって思う事もあるかもしれません。でも、やってみないと結果は最後までわかりません。
大切なのは、そのプロセスの中で自分が何を感じ、そこからどのように成長していくかです。
あなたのヨガの旅が、素晴らしいものになりますように!


大人の留学応援家/アーユルヴェーダライフサポーター
学生の頃から『いつか海外で学びたい』と留学への想いを持ち続け、新卒入社した企業に約10年勤務し、準備を進める。そして、30代でアメリカ大学留学を実現。多忙な会社員生活の中で心身のバランスを崩したことをきっかけにヨガと出会い、深く学び始める。留学中にRYT200の取得を決意し、カナダで資格を取得。ヨガの哲学やアーユルヴェーダの学びを深め、現在はアーユルヴェーダセラピストとしても勉強を続けている。自身の経験を活かし、『大人になってからの留学』『キャリアチェンジ』に関する不安を和らげ、新たな一歩を踏み出したい人や、挑戦したい人を支える存在を目指している。
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