この記事を書いた人
ホリスティック栄養士
Eriko
「温活」とは、エアコンやストーブといった外的な手段に頼らず自分の力で体を温めることで、血流を良くしたり代謝を活性化し、健康を維持したり体調不良を改善することです。
現代人の多くは、冷暖房の普及・運動不足・筋肉量の減少・間違ったダイエット・栄養バランスの悪い食生活などにより、体が冷えやすい状態になっています。
体質だと思い込んでいる冷え性、もしかしたら毎日の何気ない習慣の積み重ねが原因かもしれません。
温活の効果を感じやすい人
特に、こんな方は冷えやすい体質を自ら作っているので、一度食生活を見直す必要があります。
- 食事が簡素で朝食を抜く日がある
- 食事量が少ない
- 食事をしっかりとっているがたんぱく質がたりていない
- デスクワーク中心の仕事をしている
- 歩いたり運動をする習慣が少ない
- 忙しくて夜はシャワーのみですませている
もし心当たりがあるならば、これらを習慣を見直すことで冷え症を改善することができるかもしれません。
温活を行うことで、体を内側から温め、血流を促進し、健康的な体温を保つことができます。
特別なことをしなくても、日々の生活習慣を少し変えるだけで始められるのが温活の魅力です。
冬だけでない、温活は一年中
温活は冬の寒さ対策だけでなく、一年を通して取り組むべき大切な習慣です。
冷えは冬の低い気温だけでなく、エアコンの使用・食生活の乱れ・ストレス、運動不足・筋肉不足など、さまざまな要因によって引き起こされます。
特に夏場は、冷たい飲み物や食べ物、冷房により体が冷え、自律神経のバランスが乱れがちです。
一年を通じて温活を実践することで、血流が促進され、栄養素が全身に行き渡りやすくなるだけでなく、老廃物の排出もスムーズになり、免疫力や代謝の向上、スローエイジングにもつながります。
季節に応じた温活を取り入れることで、心身ともに快適な状態を保ち、健康的な生活をサポートすることができます。

温活の効果
温活にはさまざまな健康効果が期待できます。
血流が良くなり栄養素が体の隅々まで行き渡る
温活を行うと、体の血流が良くなり、必要な栄養素や酸素が体の隅々まで運ばれます。
その結果、細胞が活性化し、疲労回復や新陳代謝の向上につながります。
老廃物の排泄促進
血流が良くなることで、老廃物や毒素が体外に排出されやすくなります。
これにより、むくみや肌荒れの改善が期待できます。
免疫機能の促進
免疫細胞が正常に働ける体温は36.5度と言われており、そこから体温が1度上がると免疫力が最大5〜6倍向上し、逆に体温が1度下がると免疫力は約30%低下すると言われています。
温活を習慣化することで、風邪やインフルエンザなどの感染症を予防する効果が期待できます。
自律神経の調整とメンタルの安定
自律神経は、交感神経(活動モード)と副交感神経(リラックスモード)の2つがバランスを取りながら、体の機能を無意識に調整する役割を果たしています。
このバランスが崩れると、消化不良・免疫力の低下・月経不順、PMS(月経前症候群)や更年期症状の悪化・不安感やイライラ・睡眠障害・集中力や記憶力の低下などが起こることがあります。
体を冷やさない習慣をつけることは自律神経を整えることにも繋がります。
冷え性・肩こり・頭痛の改善
体が冷えて血行が悪くなると、肩こりや頭痛が起こりやすくなります。
温活はこれらの不調を軽減し、心と体を快適な状態に保つこと助けをしてくれます。
ホルモンバランスの調整
体を温めることで自律神経が整ったり、栄養素や酸素が体の隅々まで送られ体のバランスがとれるようになることで、ホルモンバランスも整いやすくなります。
その結果、月経周期が安定したり、PMS(月経前症候群)や更年期障害の症状が軽減されることがあります。
温活によりホルモンバランスが整い血流が良くなることで、顔色や肌質(肌のうるおい・弾力・ツヤ)の向上も期待できます。

ずばり!温活にいい食べ物はこれだ〜効果的な温活の方法〜
温活は、体を温める食べ物や飲み物をとり入れたり、筋肉量を増やしたり、体を冷やす原因を取り除くことで効果的に行うことができます。
具体的な方法を一つづつ詳しく紹介していきますね。
温活に良い食べ物
体を冷やす食材と温める食材の分類の仕方はさまざまな方法がありますが、一般的には食材の旬の時期や食材が採れる地域に基づいて分けられることが多いです。
暑い季節や温暖な地域で収穫される食材は体内の熱を放出して体を冷やす効果があり、逆に寒い季節や寒冷地で収穫される食材は体を温める働きを持つと考えられています。
温活には、以下の体を温める食材を中心に献立を考えてみてください。
【体を温める食べ物】
- 精製度の低い食品:玄米やオーツ麦など、加工が少ない素材そのものの形に近い食品は体を温める効果があります。
- 旬の冬野菜・寒冷地の食材:にんじん、れんこん、ごぼう、ほうれん草など、寒い季節や地域で育つ野菜は、体を内側から温めてくれます。
- 発酵食品:味噌や納豆といった発酵食品は、腸内環境を整えてくれるだけでなく体を温める助けもしてくれます。
- 高たんぱく質食品:お肉やお魚、豆類などの高たんぱく質食材は、多くのエネルギーを作り出す筋肉を作る材料です。
- ビタミンEを含む食材:ナッツ類やアボカドに含まれるビタミンEは血行を促進し、体を温めてくれます。
特に冬場は、以下のような食材を使った料理がおすすめです。
- 根菜類:生姜、大根、ごぼう、にんじんなど
- スパイス:シナモン、ターメリック、クミン
- 発酵食品:味噌、納豆、キムチ、ザワークラウト
- たんぱく質源:鶏肉、牛肉、豚肉、いわし、さば、サーモン、豆類、これらの食材を温かいスープや煮込み料理にして摂取すると内臓から温まります。

温活に良い飲み物
冷たい飲み物を避け、温かい飲み物を選ぶことも温活のポイントです。
以下のような飲み物を選んでみてください。
- 生姜湯:生姜には血行促進効果があり、体を温めてくれます。私はなつめとたっぷりの生姜を15分ほどお湯で煮て作ったお茶が大好きです。
- ハーブティー:カモミールやルイボスティーなどのハーブティにはリラックス効果もあり、カフェインが含まれていないのでカフェインが合わない方でも安心して飲むことができます。
- ホットレモンウォーター:レモンの搾り汁をたっぷり入れることでレモンの香りを楽しみながら、体を温めることができます。レモンの代わりに柚子を使ったり、はちみつを入れても美味しいです。
- 甘酒:甘酒は腸内環境を整えるのと同時に、体を内側から温める効果があります。
- 黒糖入りほうじ茶:ミネラルを補給をしながら、体を温めることができます。

その他の効果的な温活の方法2つ
筋肉を増やす
筋肉量を増やすことも温活には欠かせません。
筋肉は熱を生み出す働きがあるため、筋肉量が少ないと体温が低くなりやすいです。
特に、足や背中などの大きな筋肉を鍛えることで効果的に筋肉量を増やすことができます。
筋肉量が増えると代謝が上がるだけでなく、血糖値コントロールもしやすくなります。
しっかり食べても太りにくい体を作ることに繋がるので、まだ筋トレを初めていない方は1日5分でもいいので今日から始めましょう。
体の中でも特に大きい筋肉が集まるお尻と太ももの周りを鍛えられるスクワットやランジ、プランクなどを日常に取り入れると効果的です。
体を冷やさない
温活の効果を最大限に得るためには、体を冷やす原因を知り、それらを避ける努力も必要です。
冷たい飲み物や食べ物:氷入りの飲み物やアイスクリームなどは、内臓を冷やし代謝を低下させます。
過度な薄着:特に足首や手首が冷えると、全身が冷えやすくなります。
運動不足:血流が滞り、冷え性が悪化することがあります。
ストレス:ストレスがたまると自律神経が乱れ、血流が悪くなります。
過剰なダイエット:極端なカロリー制限は、体温を維持するエネルギー不足につながります。
まとめ
温活は、血流の向上・冷え性の改善・免疫力アップ・ホルモンバランスの調整などのさまざまな健康効果が期待できるシンプルで効果的な習慣です。
食べ物や飲み物の選び方を工夫し、筋トレを取り入れながら、体を内側から温めることを意識してみてください。
小さな習慣の積み重ねが、健康で快適な毎日を作る大きな鍵となります。
今回紹介した温活の方法を少しづつ生活にとり入れて、温活の効果を自らのからだと心で体感してみてください。
カナダで大学卒業後、健康志向の高い都市バンクーバーに移住したことで栄養や体の仕組みに興味を持ち、栄養学とピラティスを学びました。その後、栄養学校で身につけた知識を使い体質改善に成功し、幼少期から付き合ってきた数々の不調を改善することに成功しました。現在は、ホリスティック栄養士として、企業向けに栄養関係のコンテンツ作成、ナチュラル食品•製品の開発やマーケティングのアドバイスなどをしています。地球にも人にも優しいナチュラル製品が大好きで、美容家の間で噂のエイジングケアオイル、抗酸化作用がたっぷりの「カカイオイル」を販売しています。
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