人のタッチを十分に受けていない子供は健康に育たない、最悪死に至るともいう。
ベビーマッサージを受けた未熟児の赤ちゃんは、受けてない子よりも体重増加が早いとの報告もある。
人間のタッチはとってもパワフルだ。触覚と嗅覚は胎児の時から発達している感覚。人間の人間本能といってもよいだろう。タッチは安らぎや安定感を生む。
私のダンナさんが小さい時、彼が泣きわめいたり聞き分けがなかったりすると彼のお母さんは怒鳴ったりほかっておいたりしずに、ぎゅーっと抱きしめたそうだ。お母さんにハグされることによって彼は安全を感じ静かになったそうだ。
Photo by massage in schools見てこの笑顔!
先日こんな記事を読んだ。→【朝日新聞グローブ】もむという仕事
2009年の記事だけど、マッサージ・イン・スクール(Massage in Schools)といって、4歳–12歳の子供達を対象に学校でお互いマッサージをし合うというプログラムがあるそうだ。歌にあわせて行ったり、先生の指導に従って行われる。マッサージをしていいか相手に聞いて許可をもらうことから始める。もし嫌であれば子供は嫌だといえばいい。
マッサージ中やマッサージ後、騒がしかった生徒達は大人しくなるという。帰属意識や一体感が生まれ、お互いを思いやる気持ちが高まり、実際いじめや暴力もおさまったという報告もある。
私はバンクーバーでマッサージの仕事をしている。私も知らなかったのだが、マッサージは何千年前にも使われていた、世界で最も古い自然療法のひとつだそうだ。こんな絵さえ残されている。
西洋医学の父とよばれるヒポクラテスは、
The physician must be experienced in many things, but assuredly in rubbing.
凡そ医たる者は、医学に関する学科とともにマッサージの一科をも研究せねばならない –ヒポクラテス 紀元前460年
と言って、マッサージの効力と必要性をのべたという。
私のマッサージはどんなマッサージなのか日本の人によく聞かれる。
日本の美容痩身、エステティックとは違う。
日本でオイルマッサージというと、アロママッサージとかロミロミマッサージとかだけど、それよりはもう少しだけ解剖やら筋肉やらの知識を使ってのセラピューティックなマッサージで、でも整体とか按摩マッサージまでいかない。
日本ではまだまだ「贅沢」と考えられるオイルマッサージは欧米では幸福感を高める大事な手段のひとつと考えられている。
私のお客さんの年齢層は幅広くて、今まで9歳の男の子もいたし、95歳のおじいちゃん、おばあちゃんもいた。男性、女性半々くらい。
忙しい会社のエグゼクティブがただただリラックスをしにきて、終わった後に
「どんな睡眠薬もArisaのマジックタッチに勝るものはないね」
なんて言葉をくれた時には(こっちの人は本当にほめ上手だ!)、安全で安らげる空間を与えられたことが心から嬉しいし、
家族を亡くして、夜もなかなか寝れずに心がうちひしがれている人が来て、
「この時間私にすごく必要だったわ。ありがとう」
と言われた時には、こっちまで泣きそうになるし、
急に腰が痛くなってしかめっ面で来たおばさんが、痛みが和らいで笑顔で部屋からでてきた時には、それまたこっちまで万遍の笑顔になる。
もちろん、ニーズに会わないマッサージをしてしまうこともある。毎回のトリートメントで学ぶ事はいっぱい。
肩こり、腰が痛い、なんか疲れている、元気がない、ストレスを感じる、贅沢をしている気持ちになりたい、ごほうび…
理由はなんであれ、マッサージを受けることは体と心にとても大きなベネフィットがある。タッチを通じて、人は安らぎ活力を得る。
マッサージに行く!とまでおおげさじゃなくても。パートナーや、子供の背中や肩をさすってあげたり、足を触ってあげたり、ちょっとマッサージしあったり。小学生の時に、友達と指で背中に字を描いて、あてあったりした人いる?あの、指でなぞるような感覚だけでも、気持ちよくて力が抜けた感じになったのを私は覚えている。
セフルマッサージもかなり効力は高い。5分もあればできる。
タッチで人とのコネクションを感じることができる。
マッサージで体と心にスペース(空間)を作ると呼吸がしやすくなったり、自分のことがもっと見えたりする。
そうやって、体と心をいたわることで、自分と向かい合えたり、自分をもっと好きになれたり。
自分を受け入れれたら、他人ともっと受けいれることができたり。
マッサージを受けて、心を体を解き放つことは、よい人間関係だったり、よりよい社会だったりにつながるんじゃない?…
なーんて夢みたいなことを信じている私は、老若男女問わず、もっとオイルマッサージが日本でも広まらないかなぁと心から思うのですよ。
青い空と新緑の緑が美しくて、気持ちよすぎる最近のバンクーバー。あー、やっとこの季節がきたよぉ。
バンクーバーに住んでいる人、バンクーバーを訪れている人でスパやマッサージに興味がある方はぜひご連絡ください!I will be so happy to meet you!!
ヨガ&瞑想インストラクター/Wellness To Go主宰
愛知医科大学を卒業後、医師として働き、語学留学をきっかけにカナダ、バンクーバーに移住を決意。バンクーバーでヨガや瞑想に出会い、マインドフルネスなライフスタイルに興味を持つようになる。医師、マッサージセラピストとしての経験を通し、体とマインドへの深い興味と理解を持ちながら、YouTubeチャンネル「Wellness To Go by Arisa」を通して、多くの人が幸せに自分らしく生きていく手段をシェアしている。チャンネル登録者数は16万人、毎週行なっているライブヨガレッスンは1000人近くが参加する。著書「バンクーバー式ウェルネスヨガ」を通し、心と体に意識をむける習慣作りを多くの人に伝えている。
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