乳糖不耐症ということばをきいたことがあるでしょうか。
乳製品を食べるとお腹が緩くなったり、ガスが溜まる…そんな経験ありませんか?
心当たりのある方はもしかしたら乳糖不耐症かもしれません。
今日は乳糖不耐症について詳しくご紹介します。
乳糖不耐症とは
実は私も、牛乳を飲むとお腹がはったり、便秘になったり、体が重くなったりします。
チーズ、ヨーグルト、牛乳などの乳製品には、乳糖と呼ばれる糖が含まれています。乳糖は小腸でラクターゼという酵素によってブドウ糖(グルコース)とガラクトースに分解され、吸収されます。
乳糖不耐症の人は、そうでない人と比べて体内のラクターゼの量が少ないか、働きが弱い傾向があります。乳糖が小腸で分解されず未消化のまま大腸へ運ばれていくと、大腸内で腸内細菌が乳糖を分解してガスを出したり、水分が一気に大腸に送られ下痢をします。
乳糖不耐症だと乳製品はやめるべき?
乳糖不耐症の人は乳製品の摂取をやめたほうがいいのでしょうか?
実は、乳糖不耐症でも不快な症状を感じずに乳製品をとることが可能です。
乳糖不耐症の人の多くは、1日に12g以下であれば乳糖をとっても不快な症状が出ないと言われています。もちろん個人差はあります。
乳製品の中に含まれる乳糖の量は、食品によって大きく変わります。乳製品でも、ほとんど乳糖を含んでいないものもあります。乳糖の少ないものを選んだり、ほんの少し工夫すれば摂取することができます。
乳糖不耐症でも避けなくて良い?乳製品の選び方
乳製品別に乳糖の影響を受けにくい量や食べ方をまとめてみました。
牛乳
230mlの牛乳に含まれる乳糖の量が、大体12gです。乳糖不耐症の方には、牛乳はあまりおすすめしません。
それでも牛乳を飲みたいという方は、次の5点を試してみてください。
①牛乳を温める
ラクターゼは温かいと活性化されます。
②少しづつ、ゆっくり飲む
少しづつならラクターゼもちゃんと仕事をこなせるかもしれません。
③他の飲み物と混ぜて飲む
牛乳(乳糖)の量が減ります。
④ラクトースフリー牛乳を選ぶ
酵素を使って乳糖が分解されています。
⑤植物性ミルクを選ぶ
植物性ミルクは、牛乳ではありませんが、オプションとして加えさせていただきました。植物性ミルクには、食感や味、栄養価を牛乳に似せるために添加物が大量に加えてあるものもあるので、できるだけシンプルなものを選ぶと良いです。
バター
バターはおよそ80%が脂質でできています。乳糖は、バターを作る過程で取り除かれる液体に含まれているので、バターにはほとんど入っていません。
バターに含まれる乳糖の量は、100gあたり、0.1gほどです。
発酵乳で作られたバターやギーに含まれる乳糖の量は、さらに少ないです。
チーズ
チーズに含まれる乳糖の量は、チーズの種類によります。
チーズは牛乳に微生物や酸を加えて作られます。発酵過程で微生物が乳糖を分解してくれるので、発酵期間が長ければ長いほどチーズ内の乳糖の量は少なくなります。
長期熟成されて作られるスイスチーズ、パルメザンチーズ、チェダーチーズに含まれる乳糖の量はわずかです。
熟成されずに作られる、カッテージチーズ、モッツァレラチーズ、リコッタチーズには、乳糖が多く含まれているので、乳糖不耐症の方は注意が必要です。
ヨーグルト
ヨーグルトも微生物の発酵によって作られるので、製造過程で微生物が乳糖を分解してくれています。
ただ、完全に乳糖が含まれていないわけではありません。ホエイの部分に乳糖が多く含まれているので、乳糖不耐症の方はより多くのホエイが取り除かれているグリークヨーグルト(水切りヨーグルト)がおすすめです。低脂肪よりも脂肪の抜かれていないヨーグルトの方が、脂肪の量が多い分乳糖の量が少なくなるので、乳糖不耐症の方にはおすすめです。
さいごに
もちろん体は人それぞれなので、微量の乳糖でも不調を感じる方もいます。また、体調の変化により、一時的に体が乳糖に敏感になることもあります。自分の体はこうだと決めつけずに、常に体の声に耳を傾けること、体は常に変化していることを忘れないようにしてくださいね。
乳製品が合わない場合は、植物性ミルクを利用するのもおすすめです。頻繁に飲む場合は、できるだけシンプルな材料で作られているものを選ぶと良いです。
余裕がある方は、手作りしてみるのも良いかもしれません。
最近では、腸内の乳糖を分解する腸内細菌を増やすことで、乳糖不耐症の症状を抑えることができるのではないかとも考えられており、研究が進んでいます。腸内環境と乳糖不耐症の関係についても、近々ブログにまとめるので、楽しみにしていてください。
カナダで大学卒業後、健康志向の高い都市バンクーバーに移住したことで栄養や体の仕組みに興味を持ち、栄養学とピラティスを学びました。その後、栄養学校で身につけた知識を使い体質改善に成功し、幼少期から付き合ってきた数々の不調を改善することに成功しました。現在は、ホリスティック栄養士として、企業向けに栄養関係のコンテンツ作成、ナチュラル食品•製品の開発やマーケティングのアドバイスなどをしています。地球にも人にも優しいナチュラル製品が大好きで、美容家の間で噂のエイジングケアオイル、抗酸化作用がたっぷりの「カカイオイル」を販売しています。
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