この記事を書いた人
ヨガ&瞑想インストラクター/Wellness To Go主宰
Arisa
おはようございます、Welness To GoのArisaです。
人が悩む理由のほとんどは人間関係に起因する、と言われたりします。
私はありがたいことに、友人などの人間関係ではそこまで悩んだことはないのですが、長い間ずっと悩んでいたことがありました。
それは「家族との関係」です。
すこし前に「自己肯定感を高めるのにチェックすべき4つの領域」についてシェアした時に、
私と両親との関係について触れました。
今日はプライベートの話しですが、もう少し深く、私が長年私の両親に抱いていた思いや関係のことを、みなさんとシェアしたいと思います。
家族とはどんな存在?わたしが育った家庭のこと
私はとても保守的な家で育ちました。
父親は海外が大嫌いな人なので、カナダに来ることも、国際結婚をすることも大反対でした。
ヨガや瞑想は宗教だと思っています。
旦那さんと一緒にいて、16年、結婚して13年になりますが、両親は旦那さんに会ったこともないですし、一生会う気はないと言われています。
なので、なかば駆け落ちみたいな感じでカナダに来て結婚をしました。
そして当時の私は、両親からメールが来るたび、手紙のやりとりしたりするたび、彼らから言われるひとことにその日の自分の感情を揺さぶられていました。
最初の頃は、
- 私のしていること、私の人生や、私の好きな人を認めてもらえない「悔しさ」や「怒り」
- また友人の両親と比べて「うちの両親がもっとこうだったらいいのにな」という「羨ましさ」
- そして両親を悲しませていること、医学部に行かせてもらったのにも関わらず両親の期待に応えられない自分への「罪悪感」
が、ずっとありました。5〜6年はこういう感情を持っていたんじゃないかと思います。
ずーっと悩んで悩んで…でも今、私はそれらの感情から解放されています。
「悔しさ」「怒り」「羨ましさ」「罪悪感」といったネガティブな感情は、もうほとんどないんです。
わたしが「罪悪感」を手放せた理由
両親を悲しませ、両親の期待に応えられないことへの罪悪感に長年悩んでいた私。
でも悩んで悩んで、その後その思いがふっと軽くなった。その理由は、
私の中に「〜すべき、ねばならない」という考えがあって、
それは私には必要ないな、と気がついたからでした。
「親は子供を、認めなければいけない」
「両親との価値観は、同じでなければいけない」
「私は両親を、許さなければいけない」
こういった「すべき」「ねばならない」は、社会のルールから自分が勝手に思い込んでいることや作っていることです。
立ち止まって自分の感情に気づく。そのことがとても大切なんです。
自分の思い込みに気が付き、立ち止まって感情を受け入れる。
わかっていてもなかなかできないことも多いですよね。
そんな時は、具体的にはこんな方法を試してみてください。次の章でご紹介します。
あなたと家族のいい距離感って?バウンダリーを知る
立ち止まって自分の感情や思い込みに気が付くこと。
そのためには自分へのインタビューするようにすると、とてもよいです。
どうしてそうなのか?WHY(なぜ)?を3回くらい自分に聞く。
自分にインタビューしているように、自分自身に問いかけてみてください。
例えば私の場合は…
Q.「毎回親に言われる一言に感情を揺さぶられていたんだけど、どうして?
A.「だって、わかってくれないから。」
Q.「わかってくれないと思うのは、なぜなの?」
A.「だって、認められていない気がするから。」
Q.「じゃあ、何がほしいの?」
A.「親に認めてもらいたい」
こんなかんじです。
まずは、自分が自分を承認してあげる。
今イライラしていたら、どうしてイライラしているのか。
誰にイライラしているのか? どうして疲れているのか?
その理由を明確にします。
明確になったら「じゃあどうなったら一番自分はHAPPYか?」という自分のニーズ、限界をしっかりと聞くこと。
そうしたら自然に、バウンダリー(境界線)をひけるようになりました。
バウンダリーというのは、自分と人との「距離感」「境界線」のことです。
境界線というと”しっかりと線をひいた、固い壁のようなもの”を思い浮かべる人がいると思います。
家族や子供そして周りの人とも”線をひく”なんて冷たい、と感じる人もいると思います。
バウンダリーとは自分に敬意を払うための限界のこと。
自分のバウンダリーを知ることで、まわりにいる人のバウンダリーにも敬意を払えるようになります。
心地よい距離感(バウンダリー)を設定する
健康でよい人間関係には、自分にも相手にも敬意を払えることが大切。
そのためにこのバウンダリー(境界線)の設定はとても役に立ちます。
健康なバウンダリーがあるとイライラや、がっかりすることが少なくなります。
そして心身ともに疲れ果てること防ぐことができます。
健康なバウンダリーを設定すること、相手との心地よい距離感を知ることは、大切なセルフケアのひとつとも言えるのです。
例えば…
義理のお母さんが会うたびに「いつ子供は作るんだ?孫の顔がみたい」と聞いてくる。
それにいちいちイライラする。
そんな時は、まず自分へのインタビューから始めて、自分で認知した限界でバウンダリーをひきましょう。
Q.「どうしてそんなにイライラするの?」
A.「毎回同じことを聞いてくる」
Q.「毎回同じことを聞いてくるのはどうしてイライラするの?
A.「自分の中に、子供が欲しくないという罪悪感がある」「子供ができず悩んでいるのに言ってくる」
Q.「どうしたいの?」
A.「もう聞かないでほしい」
Q.「じゃあ説明した?」
A.「 I message*で説明する」
*I messageとは、「I=私は(が)」を主語にして、自分の気持ちや考えを伝える会話の技法。 相手を尊重しながら、やわらかい表現で自分の考えを主張できる。 (例)「私は~と思う、だからあなたに〇〇してほしい」
こんな感じです。
両親もひとりの人間であって、私たちの知らない過去があること。
親ではない人格があること。
両親にも親がいて、育てられた環境があって、彼らの葛藤がきっとある。
世間一般にいわれるような、あなたが思う「愛し方」を知らないのかもしれない。
そうやって、両親のことを、苦しみを抱えている同じ人間と見ると、また違う目線で受け入れることができると感じています。
私が、悩んでいた親との関係が悩みと感じなくなった理由には、
まず自分で自分を認めて、今自分のやっていることに自信を持てていること。
今の自分が好きだ、と心から感じ、するとこの世に命を授かってくれた両親にも心から感謝の気持ちが湧いています。
自分自身の幸せを感じ満たされているから、その悩みがもはや悩みではなくなってしまいました。
家族との距離感に悩んだらやってみて
- 立ち止まって、どうしてその感情になる理由、本当の望みに気づく
- バウンダリーを引く
- 自分の望みを相手に説明する
- 相手も同じ悩みを持っている人間であることを知り、自分の幸せを優先する
- 自分を認めてあげる
人間関係、家族関係というのは、10人いたら10人違います。
白が黒か、というはっきりしたものではありません。
色々な方法がありますが今日シェアした方法などで、みなさんが家族とのいい距離を保ちながらみなさんの人生を生きていかれると素敵だなと思います。
今日の内容は、voicyのChat with Arisaポッドキャスト#48の回でもお話していますので、よかったら聞いてみてくださいね!!
それでは、今日もHave a great day!
ヨガ&瞑想インストラクター/Wellness To Go主宰
愛知医科大学を卒業後、医師として働き、語学留学をきっかけにカナダ、バンクーバーに移住を決意。バンクーバーでヨガや瞑想に出会い、マインドフルネスなライフスタイルに興味を持つようになる。医師、マッサージセラピストとしての経験を通し、体とマインドへの深い興味と理解を持ちながら、YouTubeチャンネル「Wellness To Go by Arisa」を通して、多くの人が幸せに自分らしく生きていく手段をシェアしている。チャンネル登録者数は16万人、毎週行なっているライブヨガレッスンは1000人近くが参加する。著書「バンクーバー式ウェルネスヨガ」を通し、心と体に意識をむける習慣作りを多くの人に伝えている。
ちょうど親との関係に悩んでいます。自分が結婚してから別々にすんでいたのですが、父が入退院するようになり生活サポートのために実家にしばらくいます。月に2.3日いるのとは違うし、年老いた親を感じる事が多く、自分を保つ為の距離感にとても悩んでいます
I massage でやさしく伝えられるようになりたいです
かよこさん、コメントありがとうございます。ご家族のサポートお疲れ様です。
自分を保つための距離感、大切ですよね。いい距離感を保ちながら、かよこさんも休める時間が作れますように。