この記事を書いた人
ホリスティック栄養士
Eriko
「筋肉はキッチンで作られる」という言葉を聞いたことはありますか?
筋肉は、日々の食事から得られるエネルギーと栄養素によって成長します。
どんなに筋肉トレーニングを頑張っても、栄養価の高い食事と十分な休息をとらなければ筋肉量を増やすことはできません。
この記事では、筋肉を効率よくつけるための「筋肉にいい食べ物」をランキング形式でご紹介します。
筋肉量をつけたい女性の方におすすめの食材や、手軽にコンビニで購入できる食品についてもお話ししています。
タンパク質だけじゃない!筋肉をつける食事のキホンとコツ
筋肉にいい食べ物と聞くと、どんなものが思い浮かびますか?
ボディビルダーの減量食のような、茹でた鶏胸肉にさつまいもとブロッコリー、赤身肉のステーキ、大量のゆでたまごなどを思い浮かべる方もいるかもしれません。
筋肉をつけるにはとにかくタンパク質をとればいいと考える方が多いですが、筋肉にいい食べ物はタンパク質だけではありません。
今からお話する4つの栄養素がキホンとなります。そしてそれぞれに摂り方のコツがあります。

タンパク質
筋肉の主成分であり、筋肉をつけるのに欠かせません。
日本人女性にありがちな食事習慣…
- 忙しいからと1日1食や2食しか食べていない
- 3食しっかり食べていても1食に食べる量が少ない
- 太るからとお肉類やお豆類をあまりとらない
- ヘルシーな気がするからと野菜ばかり食べている
このような方よくいらっしゃいます。皆さんにも心当たりありますか?
このような食事スタイルの方、これでは、タンパク質を十分とることができません!!
タンパク質は食物性と動物性両方からバランスよく、毎食とることをおすすめします。
もし1日3食食べない場合は、完食でタンパク質を補給するか、食事の際にタンパク質を多めにとりましょう。
炭水化物
嫌われがちな炭水化物ですが、筋肉をつけるためには欠かせない栄養素です。
炭水化物は体の(特に脳の)大切なエネルギー源。
炭水化物は筋肉を動かすための力を生み出してくれるので、筋肉をつけるためのトレーニングを効果的に行うためにも欠かせません。
エネルギーがたりないと、体は脂肪だけでなく筋肉を分解してエネルギーを作り始めます。
筋肉をつけるためにトレーニングをしているつもりでも、しっかり栄養補給をしないと逆に大切な筋肉を分解することになってしまいます。
トレーニングをしている方やトレーニングをしていなくても体をよく動かす方は、炭水化物を極端に減らすのはやめて、良質な炭水化物を十分とるようにしましょう。
良質な脂質
良質な脂質は、ホルモンの働きをサポートし、トレーニング後の回復を助けてくれます。
脂質はエネルギー量が高いので、たくさんとる必要はありません。
人によっては、脂質の摂取量を減らす必要がある方もいるかもしれません。
サバやイワシ、シャケなどの脂ののった魚や胡麻やナッツ類、たまご、鶏肉、アボカドなどの素材の形に近い食材から、脂質を摂取しましょう。
油は酸化しやすいので、できれば旬の新鮮な食材を選ぶとさらに良いです。
腸内環境を整える食品
腸内細菌が作り出す短鎖脂肪酸(SCFA)という栄養素は、筋肉の成長や機能に良い影響を与えることが研究で示されています。
体内で短鎖脂肪酸の生産量を増やすには、腸内細菌のエサとなるプレバイオティクスと呼ばれる栄養素をとることが効果的です。
プレバイオティクスと聞くと難しく感じる方もいるかもしれませんが、毎日いろいろな種類の食物繊維や発酵食品をとることで深く考えなくてもプレバイオティクスをとることができます。
発酵食品は腸内細菌のエサであるプレバイオティクスだけでなく短鎖脂肪酸も含む素晴らしい食材です。
発酵食品を毎日とるのは大変という方は、良質な味噌、醤油、みりん、酒、酒粕、塩麹、醤油麹、甘酒などの発酵調味料を上手く利用してみるのはどうでしょうか?
筋肉にいい食べ物ランキング
1位:鶏むね肉
鶏むね肉(皮無し・生)は、100グラムあたり105カロリーで約23グラムのたんぱく質と2グラムの脂質を含む、低カロリー・低脂質・高たんぱく質の筋肉にいい食べ物の定番とも言えます。
ちなみに、たまご1個に含まれるたんぱく質の量は6グラムほどです。
おすすめの食べ方
Wellness To Goアプリのレシピ「シンガポールチキン」は、炊飯器で簡単に作れて栄養バランスもバッチリの時短レシピです。
シンプルな味付けで、筋肉にいい栄養素が詰まっているので、トレーニングをした後の栄養補給にぴったりです。
まだ作ったことがないという方は、ぜひ一度試してみてくださいね。
どうしても料理をする時間がない!という方には、コンビニで購入できる「サラダチキン」がおすすめです。
調理せずにそのまま食べられて、味付けも豊富です。
もし余裕があれば、お休みの日にまとめて鶏肉を茹でたり、焼いておけたら素晴らしいですが、無理せずに利用できるものは利用して、今無理なくできることから始めてみてください。
2位:たまご
食材にアミノ酸がどのくらいバランス良く含まれているかを示すものに、アミノ酸スコアという数値があります。
肉・魚・たまご・乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズ)などの動物性たんぱく質源は、豆類などの植物性たんぱく質源に比べアミノ酸スコアが高いです。
たまごのアミノ酸スコアは肉・魚と同じ100で、アミノ酸を効率よくとるのに非常に優れた食材です。
卵黄には筋肉の合成を助けるビタミンDも含まれています。
おすすめの食べ方
オムレツ、目玉焼き、スクランブルエッグなど、たまご料理は朝ごはんとの相性も良いです。
オートミールやごはん、スープなどに加えると食事の満足度が高まり、腹持ちも良くなります。
コンビニでも手に入るゆでたまごは、間食にも食事のおかずに足すのにも便利です。

3位:オートミール
オートミールは、お米・パン・麺類などの他の主食と比べてより多くのたんぱく質や食物繊維、抗酸化物質、体に必要なミネラルなどが豊富に含まれているので、モデルや女優さん、アスリートやボディービルダーにも好んで食べられています。
オートミールには20種類以上のポリフェノール、アベナンスラミドという強力な抗酸化物質を含んでいるスローエイジングにもおすすめの食材です。
オートミールに含まれるポリフェノールは、細胞や細菌などの増殖抑制作用、抗炎症作用、痒みを抑える作用もあると考えられています。
グルテンフリーなので、シリアック病やグルテン不耐症を持っている方でも食べられます。
おすすめの食べ方
オートミールは5分もあればできあがるので、時間のない朝にも最適です。
オートミールだけではたんぱく質や脂質が少くバランスが悪いので、たんぱく質や良質な脂質と合わせて食べてみてください。
こうすることで、たんぱく質の摂取量を増やし、血糖値スパイクを起こすことなくエネルギー補給をすることが可能になります。
オートミールに加えたいたんぱく質や脂質を含む食材には、たまご、豆乳、カッテージチーズ、無糖ヨーグルト、鶏肉、チアシード、ヘンプシード、無糖ナッツバターなどがあります。
たんぱく質の量をさらに増やしたい場合は、プロテインパウダーを加えるのも良いです。
プロテインパウダーは加工食品なので、もし自然の形に近い食材からたんぱく質をとれるのであればそれが一番ですが、必要だと感じたらヘンププロテインパウダーなどのできるだけシンプルなものを選ぶのがおすすめです。
プロテインパウダーの選び方は、以下のブログを参考にしてみてください。
4位:サーモン(鮭)
サーモンは良質なたんぱく質だけでなく、筋肉の炎症を抑えて回復をサポートしてくれるオメガ3脂肪酸を含んでいます。
また、サーモンは食べ物からとりにくいビタミンD(筋肉の合成を助ける)も含んでいます。
養殖のサーモンは身は柔らかいですが天然のものよりも脂身が多く、理想的でない環境で栄養価の低いエサを与えられて育てられているものもあります。
天然のサーモンは、運動量が多く筋肉質で脂身が少なく、ビタミンCの6000倍ともいわれる強力な抗酸化作用を持つアスタキサンチンを多く含むオキアミ・小魚・藻類などを食べて育っているため栄養価も高いです。
スーパーでサーモンを見かけたら、筋肉質でサーモンの味がしっかりしている天然のものを選んでみてください。
おすすめの食べ方
私は、にんにくやハーブと一緒にフライパンやオーブンで焼いて食べるのが好きです。
お味噌汁や具沢山のスープに入れて食べても美味しいです。
コンビニで手に入る「鮭のおにぎり」は、たんぱく質とエネルギー源となる炭水化物がとれるので、トレーニングの前にぴったりです。
サーモンだけでなく、サバやイワシも良質な脂質とたんぱく質のとれる優秀な食材です。
お肉ばかりでなく、週に2〜3日は魚を食べる日を作ってみてくださいね。

5位:ギリシャヨーグルト
ギリシャヨーグルトはヨーグルトを水切りして濃厚にしたもので、水切りヨーグルトとも呼ばれます。
ギリシャヨーグルトには水分量が少ない分、同じ量の通常のヨーグルトよりもたんぱく質が多く含まれています。
発酵食品でもあるので、腸内環境を整える助けもしてくれます。
しかし、日本人には乳製品を上手く消化できない方も多いので、食べた後に便秘や下痢、膨張感、肌荒れなど不調が起こらないか観察し、自分の体に合っているか考えながら食べてみてください。
おすすめの食べ方
そのままスナックとして食べたり、ナッツやフルーツ、はちみつやナッツバターを加えてデザートのように楽しむこともできます。
私はギリシャ料理で使われるザジキと言うヨーグルトソースが大好きで、よく作って野菜やお肉料理と一緒に食べています。
6位:豆類(レンズ豆、ひよこ豆など)
豆類は低カロリー低脂質で、植物性たんぱく質が豊富な筋肉をつけたい女性にもそうでない女性にもおすすめの食材です。
腸内細菌のエサとなり腸内環境からからだ全体のバランスを整える助けをしてくれる食物繊維も豊富です。
たんぱく質と食物繊維が豊富なので、食べた時の満足感が高く、また腹持ちが良いのも嬉しいです。
おすすめの食べ方
煮込み料理・スープ・サラダなどさまざまな料理に加えられます。また、フムスのようにペースト状にしてディップやドレッシングとして食べても美味しいです。
えだまめ・豆サラダ・炒り豆はコンビニでも手に入るので、これらをおかずや間食に追加してたんぱく質や食物繊維の摂取量を増やすのもおすすめです。

7位:ナッツ類(アーモンド、クルミなど)
ナッツ類は、良質な脂質とたんぱく質を含むスーパーフードです。
トレーニング後にからだの回復を助けるビタミンEなどの抗酸化成分も豊富に含んでいます。
特に、食が細くて量を食べられない方や1日の活動量が多くエネルギーを大量に消費する方におすすめです。
ナッツをペースト状にしてある、無糖・無塩のナッツバターも気軽に栄養やカロリーを足せるのでおすすめです。
ナッツ類やナッツバターはカロリーや脂質が高いので、食べ過ぎには注意が必要です。
1日に手のひらに軽くのる量以上は食べないようにしましょう。
おすすめの食べ方
ナッツ類は持ち運びも楽で、そのまま食べられ、血糖値スパイクも起こさないので、間食に最適です。
ナッツが大好きで食べ過ぎてしまうという方は、ナッツを食べる時に低脂質・高たんぱく質食材である炒り豆やロースト豆を一緒に食べるとナッツの食べ過ぎを防ぐことができ、同時にたんぱく質の摂取量も増やすことができます。
コンビニでも小分けパックが手に入ります。
揚げてあるものよりもローストしたり炒ってあるものを選び、砂糖のコーティングがついているものは避け、味がついていないものかシンプルな味付けのものを選ぶと良いです。
8位:牛赤身肉
牛赤身肉には、筋肉の合成をサポートする鉄分や亜鉛が豊富に含まれています。
また、エネルギー代謝に欠かせないビタミンB群もとれます。
おすすめの食べ方
脂身の少ないステーキをローストしたにんじん、れんこん、ブロッコリー、じゃがいもなどの野菜と一緒に食べるのがおすすめです。
濃厚なソースではなく、シンプルに塩胡椒で、物足りなければハーブなどを加えると美味しく食べられます。

9位:アボカド
アボカドには、筋肉の回復をサポートしてくれる良質な脂質やビタミンEが豊富です。
また、アボカドに含まれるカリウムはむくみを防ぎ、筋肉の機能を維持する助けをしてくれます。
腸内環境を整えるのに欠かせない食物繊維がとれるのも良いですね。
おすすめの食べ方
サラダやトーストに加えるのが人気です。
脂質を豊富に含むためカロリーは高いので、1日に食べる量は半分や4分の1以下にとどめると食べ過ぎを防ぐことができます。
私は、脂質を豊富に含むアボカドと低脂質でたんぱく質を豊富に含むひよこ豆やお豆腐と混ぜて食べることが多いです。
Wellness To Goアプリの人気レシピ「たんぱく質たっぷり!ヘルシーチョコプリン」もぜひ作ってみてください。
10位:キヌア
キヌアは、体内で作ることができないため食事からとる必要のある全ての必須アミノ酸をバランス良く含む数少ない植物です。
お米や小麦よりも、たんぱく質・食物繊維・良質な脂質・ミネラル・抗酸化物質を多く含み、その栄養価の高さからNASAで宇宙食としても利用されています。
キヌアは血糖値を緩やかに上げる低GI食品であるため、満腹感やエネルギーが長続きします。
また、筋肉の機能やエネルギー代謝を助けてくれるマグネシウム・鉄・亜鉛といったミネラルも豊富に含んでいます。
腸内環境を整える働きのある食物繊維も豊富に含んでいるので、腸内環境を整えることで栄養素の消化・吸収を助け、筋肉の健康維持を間接的に支えてくれます。
おすすめの食べ方
スープに入れたり、蒸したキヌアをサラダにのせたり、ピラフにして美味しく食べられます。
また、ご飯を炊く時に大さじ1〜2杯のキヌアを入れて、いつも通り炊くことで白米だけで食べるよりも栄養価を上げることができます。
まとめ〜女性が筋肉をつけるためのTIPS〜
筋肉をつけたいけれど体重増加や見た目を気にする女性の方も多いのではないでしょうか。
そんな方は、高たんぱく質の食べ物を中心に、適量の食物繊維を多く含む炭水化物と良質な脂質を組み合わせてみてください。
筋肉をつけるためには、バランスの取れた栄養が不可欠です。
そして筋肉をつければ、体・筋肉から熱を生み出すので、この寒い時期も冷え知らず、なんていう温活効果も期待できます。
「筋肉にいい食べ物ランキング」にのせた食べ物の中でいいなと思う食材を日々の食事にとり入れて、健康的な食生活を楽しんでください。
カナダで大学卒業後、健康志向の高い都市バンクーバーに移住したことで栄養や体の仕組みに興味を持ち、栄養学とピラティスを学びました。その後、栄養学校で身につけた知識を使い体質改善に成功し、幼少期から付き合ってきた数々の不調を改善することに成功しました。現在は、ホリスティック栄養士として、企業向けに栄養関係のコンテンツ作成、ナチュラル食品•製品の開発やマーケティングのアドバイスなどをしています。地球にも人にも優しいナチュラル製品が大好きで、美容家の間で噂のエイジングケアオイル、抗酸化作用がたっぷりの「カカイオイル」を販売しています。
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