なんと、脳の60%は脂肪で出来ています。
これを聞いただけでも、なぜ良質な脂質が脳にとって大切なのか何となくお分かりいただけるのではないでしょうか。
体脂肪が多くて悩んでいるあなた、もしかしたら脳が異常に発達しているのかもしれません...
というのは冗談ですが笑
脂質は脳の組織となる重要な栄養素です。そして、脳が上手く機能するためにも必要不可欠な栄養素なんです。
今までのブログで「健康な体には良質な脂質が欠かせない」と何度かお話してきましたが、一体どんな脂質が良質な脂質なのか疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
良質な脂質とは、酸化していない脂質のこと。
脂質は熱や光、空気に触れることですぐに酸化してしまいます。また、一定の温度まで加熱されることで、体に良くない物質を作り出します。
そして、その温度は油によって違います。熱に強いものは熱を使う調理に使えますが、そうでないものはドレッシングにしたり料理の仕上げに使うフィニッシュオイルとして使いましょう。
ホリスティック栄養士オススメの良質な脂質
★良質な脂質を豊富に含む食材
魚、ナッツ、アボカドなど
★出来るだけ精製されていない油
油は精製されていればいるほど酸化しやすいです。熱処理のされていない油を選びましょう。コールドプレス、エクストラバージンと書いてあるもの、光を遮断する濃い色の付いたガラスの瓶に入っているものを選びましょう。
油の種類によって、加熱調理に使えるものとそうでないものに分けられます。
<加熱調理に使える油>
強火にも耐えられる ココナッツオイル、ギー、アボカドオイル
中火なら大丈夫 オリーブオイル、グレープシードオイル
弱火で使いたい グラスフェッドの牛からとれたバター、ごま油
*これらのオイルでも、必要以上に精製されているものは酸化しやすいので熱を使う調理にはおすすめしません。
私は最近ギーを使った野菜炒めにはまっています。バターに似て濃厚でクリーミーで、野菜がさらに美味しくなりますよ^^
ギーはアーユルヴェーダで何千年も使われてきた油です。牛乳から作られていますが、不純物を取り除き油分だけにしたものなので、乳糖不耐症の方でも食べることができます。エネルギーになりやすい中鎖脂肪酸が豊富なため、消化がしやすく脂肪になりにくい油なんです。酸化もしにくいので、加熱調理に使っても安心!
<加熱調理に向いていない油>
ヘンプオイル、えごま油、あまに油
これらは、多価不飽和脂肪酸という種類の脂質を多く含みます。多価不飽和脂肪酸はとっても酸化のしやすい脂質!
多価不飽和脂肪酸を多く含む油は加熱調理には向いていません。ドレッシングやフィニッシュオイルとして使いましょう。
脂質にはいくつも種類があります。積極的にとりたいのは体の中で作ることができないため食事からとる必要のある必須脂肪酸です。
必須脂肪酸にはオメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸があり、1:1〜1:4(オメガ3脂肪酸:オメガ6脂肪酸)のバランスでとると良いとされています。しかし、現代人の食生活ではオメガ3脂肪酸に対してオメガ6脂肪酸が圧倒的に多いです。食生活の北米化などにより、人によってはそのバランスはなんと1:16(オメガ3脂肪酸:オメガ6脂肪酸)ほどにもなると言われています。
魚を食べる習慣のある日本人はそこまでバランスが崩れてはいないかもしれませんが、オメガ脂肪酸はいろいろなところに隠れているので油断はできません。
オメガ6脂肪酸の多く含まれている食物油はお菓子やコンビニ弁当など、ありとあらゆるところで使われています。このように、オメガ6脂肪酸は必須脂肪酸ではありますが、多く人は充分摂取できているので積極的にとる必要はありません。オメガ3脂肪酸を意識してとりましょう。
オメガ3脂肪酸の一種DHAは脳の情報処理に深く関係があります。
脳の中で情報を伝達をしている物質アクソンはDHAに覆われています。DHAは、脳の大部分を構成している脂肪酸なんです。
EPAもオメガ3脂肪酸の一種で、気分の浮き沈みや感情のコントロールに関係する重要な脂肪酸です。
しっかりとりたいオメガ3脂肪酸!豊富に含む食材
さば、秋刀魚、いわし、鮭などの、油ののった新鮮な魚 魚に含まれているオメガ3脂肪酸の多くはDHA、EPA(体がすぐに使える形のオメガ3脂肪酸)
くるみ ナッツの中でもオメガ3脂肪酸の含有量が高いです
亜麻仁油 少量をサラダやスープにかけると味に深みがでて、脂溶性の栄養素も吸収しやすくなります
ケールやほうれん草などの濃い緑の葉野菜 野菜にも少量ですがオメガ3脂肪酸が含まれているんです
出来るだけ避けたい脂質はこちら
★必要以上に精製されている油
エクストラバージン、コールドプレス、非加熱と書いてあるオイルを選びましょう。
★トランス脂肪酸
トランス脂肪酸は、常温で液体状の油を半個体になるように加工されることで出来る脂肪酸です。マーガリンやショートニングに含まれています。もちろん、それらを使用したお菓子屋やパンなどにも含まれています。また、匂いを消すために油を高温処理することでも発生します。トランス脂肪酸はアメリカではすでに使用禁止となった脂肪酸ですが、残念ながら日本では未だに使われています。食品のラベルとにらめっこして、トランス脂肪酸の入っていない食材を選びましょう。
★酸化した脂質
油の酸化は熱や光、酸素に触れることで起こります。油は、直射日光の当たらない涼しい場所に保管しましょう。
脂質は奥が深く、まだまだ書きたいことがたくさんあります。脂質と体の関係について、また違う視野からブログを書きますね^^
今回のポイントは3つ!
①調理には酸化のしにくい油を使う
②酸化した油は避ける
③新鮮な食材からオメガ3脂肪酸をとることを心がける
毛嫌いしがちな脂質ですが、体に良い脂質と悪い脂質を知って見方につけてしまいましょう^^
カナダで大学卒業後、健康志向の高い都市バンクーバーに移住したことで栄養や体の仕組みに興味を持ち、栄養学とピラティスを学びました。その後、栄養学校で身につけた知識を使い体質改善に成功し、幼少期から付き合ってきた数々の不調を改善することに成功しました。現在は、ホリスティック栄養士として、企業向けに栄養関係のコンテンツ作成、ナチュラル食品•製品の開発やマーケティングのアドバイスなどをしています。地球にも人にも優しいナチュラル製品が大好きで、美容家の間で噂のエイジングケアオイル、抗酸化作用がたっぷりの「カカイオイル」を販売しています。
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