この記事を書いた人
ヨガ&瞑想インストラクター/Wellness To Go主宰
Arisa
みなさん、こんにちは!Arisaです。
突然ですが、みなさんの心の中に、こんな「ささやき」は聞こえてきませんか?
- 電車の中で赤ちゃんが泣き出したとき……「親がちゃんとあやさないとダメだ」
- 赤ちゃんが泣かずにおとなしくしているとき……「なんて“良い子”なんだろう」
- 仕事で成果が出たとき……「私は価値がある」
- 思うような反応が得られなかったとき……「私はダメだ」
「あるある!」と頷いた方も多いかもしれませんね。
私たちは生きる中で、いつの間にか「良い・悪い」という目に見えないモノサシを自分の中に作ってしまっています。
でも、ちょっと立ち止まって深呼吸してみましょう。
それって──いったい誰が決めた基準なんでしょうか?
今日は、医師として働いていた日本での生活、そしてカナダに渡って見つけた「新しい生き方」の経験をもとに、私たちの心をギュッと縛っている“見えない設定”から自由になるお話をしたいと思います。
読み終える頃には、心がふっと軽くなって、肩の荷が一つ降りたような感覚になってもらえたら嬉しいです。
あなたを苦しめる「見えない設定」の正体
最近、藤本さきこさんの『人生がワープする設定変更ノートブック』という本を読み返していて、改めてハッとしたことがあります。
例えば、空に浮かぶ「月」と「太陽」。
みなさんは、どっちが「良くて」、どっちが「悪い」と思いますか?
……答えられませんよね(笑)。
だって、ただそこに「ある」だけですから。
でも、私たちは日常の出来事に対しては、瞬時にこんなジャッジをしてしまいます。
- 講座が満席 ➡︎ 成功(良い!)
- 申し込みがない ➡︎ 失敗(悪い……)
- 結婚している ➡︎ 幸せ(良い!)
- 独身である ➡︎ かわいそう(悪い……)
- 子供がいる ➡︎ 幸せ(良い!)
- 子供がいない ➡︎ 未熟(悪い……)
「もっと稼げたら幸せなのに」
「もっと海の近くに住めたら最高なのに」
「あのとき結婚していれば……」
胸がチクリと痛むその瞬間。実は、出来事そのものがあなたを苦しめているのではありません。
私たちが勝手に貼り付けた“意味づけ”こそが、心を重くしている正体なんです。
つまり、苦しみは「現実」ではなく、あなたの「解釈(設定)」の中にしか存在しないということ。
これって、逆に言えば「解釈を変えれば、現実は一瞬で優しくなる」ということでもあるんです。
元医師の私が手放した「人に迷惑をかけてはいけない」という設定
偉そうなことを言っていますが、私自身、この「設定」にがんじがらめにされていた一人でした。
私は以前、日本で医師として働いていました。
その頃、私の人生を支配していた強力なルール。それは……
「人に迷惑をかけてはいけない=良いこと」
「人に頼る・甘える=悪いこと」
これは母の口癖でもありました。
「Arisa、人様に迷惑だけはかけないでね」と育てられた私は、それを「愛されるための絶対条件」として握りしめていたんです。
だから、仕事でどんなに辛くても弱音を吐けない。
「助けて」の一言が言えない。
身を削って働くことが「正解」で、楽をして楽しむことは「悪」だと思い込んでいました。
でも、カナダに渡り、ヨガや瞑想を通じて自分と向き合う中で、その設定がガラガラと崩れ去りました。
「仕事は苦役じゃなくて、愛の延長でいいんだ」
「一人で頑張らなくていい。頼ることは相手への信頼なんだ」
そう気づいたとき、世界が急速に彩りを取り戻したのを覚えています。
「働く」の設定変更
【Before】
- 身を削るもの、我慢の対価
⬇︎
【After】
- 喜びを表現するもの、宇宙が勝手に応援してくれるもの
もし今、あなたが何かに苦しくなっていたら、
「私、今、どんな『良い・悪い』の設定メガネをかけてる?」
そんなふうに、自分に問いかけてみてください。
脳の仕組み”DMN”を知れば、ジャッジは手放せる
ここで少し、ロジカルな話をしましょう。(元医師らしく!笑)
私たちが「良い・悪い」「好き・嫌い」と自動的に判断してしまうとき、脳内ではあるネットワークが活発に動いています。
それは、デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)。
これは「ぼんやりしている時」や「過去や未来を考えている時」に働く回路で、内省や自己評価に関わります。ここが過剰に働くと、脳は勝手に「反省会」や「不安のシミュレーション」を始めてしまうんです。
- 「あんなこと言わなきゃよかった(過去への後悔)」
- 「こうなったらどうしよう(未来への不安)」
この“感じる前にすぐ考える”クセが強くなると、心はどんどん窮屈になります。
ここから抜け出す鍵は、「考える(Doing)」から「感じる(Being)」へのシフトです。
「今、少し寂しいな」
「あ、私、不安を感じてるな」
「本当は安心したいんだな」
ただそれを、良い悪いのジャッジをせずに「認めるだけ」。
五感に戻るんです。
それだけでDMNの暴走が静まり、心の空気がふっと柔らかくなるんですよ。
お悩み別★設定の外し方Tips
お悩み①親への「罪悪感」
ここで、リスナーさんからいただいた切実なお悩みをご紹介します。
同じように感じている30代〜50の女性、とても多いのではないでしょうか。
【ご相談】
私は46歳、子育て、仕事に忙しい日々ですが、親につい尽くしてしまう傾向があります。 反抗期がなく育ってしまい、看護師という仕事がらもあるのか、親と距離を置けたらどんなにいいかと思いつつ、かわいそうになりできません。 きょうだいとは仲がよく、皆協力してくれるのに。。 父を亡くしたばかりの母との程よい距離の保ち方を教えてください。
本当に、優しくて責任感が強い方なんですね。
でも、ここにも“見えない基準”が働いているのがわかりますか?
- 「良い娘でいたい」
- 「親を悲しませたら悪い」
この方の脳内設定は、きっとこうなっています。
- 距離を取る = 冷たい(悪いこと)
- 尽くす = 優しい(良いこと)
ご自身でも「距離を置けたら楽なのに」と魂の声が聞こえている。
でも、「悪い娘になりたくない」という設定がブレーキをかけている状態です。
ここで、Arisa流の処方箋をお渡しします。
「優しさ」と「自己犠牲」は、まったくの別物です。
本当の優しさとは、“自分を含めて大切にすること”。
ここで「良い・悪い」というラベルを一度外して、 「私は今、何を感じている?」と五感に戻ると、 “かわいそうだから”ではなく、“私はこうありたい”という軸から関係を築けるようになります。
お母様を大切に思う気持ちは素晴らしい。でも、あなたが疲弊してボロボロになってしまったら、それは本当の意味で誰かを幸せにできるでしょうか?
ここで、設定を書き換えてみましょう。
「親との関係」の設定変更
【Before】
- 親に尽くさないと、私は悪い娘だ。
⬇︎
【After】
- 親と距離を置くことは、お互いの自立のための「思いやり」であり「セルフラブ」。
- 私は「NO」と言っても、このままで十分愛されている存在だ。
「かわいそうだから」という同情からではなく、「私はこうありたい」という自分の軸から関係を築き直すこと。
自分を大切にする境界線をぜひ引いて欲しいなーって思います。
自分が笑顔でいられる距離感が、結果としてお母様との関係も健やかになるはずです。
お悩み②職場での「イライラ」
もう一つ、よくあるお悩み。「反応が薄い新人にイライラしてしまう」というケース。
これも、「ちゃんと反応する=良い部下」「生返事=悪い部下」という基準があるからこそ生まれる感情です。
“こうあるべき”という無意識のルールを相手が破ると、脳(扁桃体)が「攻撃された!」と反応して、思考がグルグルしはじめるんですね。
でも、イライラは決して「悪い感情」ではありません。
「私が何を大切にしているか」を教えてくれるサインなんです。
あなたはきっと、「コミュニケーション」や「誠実さ」をとても大切にしている人。
だから、それが損なわれた気がして悲しいのです。
そんな時は、相手をジャッジする前に、「今、自分の体がどう反応しているか」に注意を戻してください。
「あ、胸がギュッとしてる」
「呼吸が浅くなってる」
体の感覚に戻ると、脳の反応ループが静まります。
そうして落ち着いてから、「私は反応があると嬉しいな」と、I(アイ)メッセージで伝えればいいんです。
今日からできる3ステップ!
あなたの中にある“良い・悪い”の基準は、親の言葉や、学校教育、社会の常識から生まれた、ただの“借り物の設定”かもしれません。
スマホのアプリをアップデートするように、その設定は、今のあなたに合わせていつでも“更新”していいんです。
最後に、今日からできる小さな練習をお伝えします。
【心の自由を取り戻す3ステップ】
- 気づく(Stop)
何かにモヤッとしたり、イラッとした瞬間、「あ、今、良い・悪いで見てないかな?」と立ち止まる。 - 感じる(Feel)
思考(頭)ではなく、感覚(体)に戻る。「今、胸が重いな」「寂しいな」と、ただその感覚を味わう。深呼吸を一つ。 - 選び直す(Update)
「で、私はどうしたい?」「どんな設定だったら心地いい?」と自分に問いかけ、新しい意味づけを選ぶ。
これをするだけで、心は驚くほど自由になります。
そして、この「気づく」「感じる」練習として最高なのが、瞑想です。
瞑想は、脳のDMN(おしゃべり回路)を休ませ、「今、ここ」に戻るための筋トレのようなもの。
毎日数分でも続けると、他人の評価や世間の「良い・悪い」に振り回されない、しなやかな自分軸が育っていきますよ。
さいごに
人生は、誰かに採点されるテストではありません。
「泣く赤ちゃん」も「泣かない赤ちゃん」も、ただ一生懸命生きている命。
同じように、どんなあなたも、今のままで十分に素晴らしい存在です。
あなたの中の“良い・悪い”の基準は、 誰かの言葉や、過去の経験から生まれた“設定”かもしれません。
でもその設定は、いつでも“更新”していい。 今のあなたに合わないルールは、そっと手放していい。
今日の小さな練習として── 何かを“良い”とか“悪い”と感じた瞬間、 深呼吸して、“それを感じている自分”を見つめてみてください。
それだけで、心は少し自由になります。
瞑想は、そのためのすごくいい練習だと思います。
ガチガチの「良い・悪い」の鎧を脱いで、もっとあなたらしく、軽やかに生きていきましょう!!
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ヨガ&瞑想インストラクター/Wellness To Go主宰
愛知医科大学を卒業後、医師として働き、語学留学をきっかけにカナダ、バンクーバーに移住を決意。バンクーバーでヨガや瞑想に出会い、マインドフルネスなライフスタイルに興味を持つようになる。医師、マッサージセラピストとしての経験を通し、体とマインドへの深い興味と理解を持ちながら、YouTubeチャンネル「Wellness To Go by Arisa」を通して、多くの人が幸せに自分らしく生きていく手段をシェアしている。チャンネル登録者数は18.8万人、毎週行なっているライブヨガレッスンは800人近くが参加する。著書「バンクーバー式ウェルネスヨガ」を通し、心と体に意識をむける習慣作りを多くの人に伝えている。
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