この記事を書いた人
ホリスティック栄養士
Eriko
少しずつ秋の気配を感じる季節の変わり目は、体調や暮らしの変化にも気をつけたい時。
でも秋の美味しい食材がたくさんのこの時期は、食習慣をケアしながら、この旬の恵みも楽しみたい!
そこで今回は「オートファジー」という体のメカニズムについて紹介します。
免疫機能を向上させ、血糖値を安定させる助けをするこの「オートファジー」の仕組みをしっかり理解して、体を整えさらには美容効果も期待しながら、この季節を楽しみましょう!
食事制限なしにオートファジーを活性化する方法もご紹介していますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
オートファジーって?
オートファジーとは「細胞のリサイクルシステム」
「オートファジー(autophagy)」
ことばだけは聞いたことある、でもその内容は実はよくわからない…という方も多いのではないでしょうか?
簡単にまとめると、オートファジーとは細胞内のゴミ処理と資源のリサイクルのことです。
ギリシャ語の「オート(自ら)」と「ファジー(食べる)」を掛け合わせて作られた「自己を食べる」という意味を持つ言葉で、細胞が自分の細胞内の不要なタンパク質や損傷した細胞小器官(ミトコンドリアなど)を取り除くことで、新しい細胞の生成を促します。
細胞内のゴミ処理とリサイクルをして、細胞の健康を保ち、体全体の健康を保つメカニズムなのです。
このメカニズムが働くことで、スローエイジングや免疫機能の向上などに効果をもたらすと言われています。
老化のスピードを緩やかにしたり、免疫機能を向上させたり、血糖値を安定させる助けをしたり。
他にもさまざま不調や病気の予防や美容にも良いのではないかと考えられています。
スローエイジング効果
オートファジーの効果は多岐にわたりますが、中でも注目されているのが、老化を速度をゆっくりにする「スローエイジング効果」です。
オートファジーが活性化されることで、細胞内の老化した部分が取り除かれ、新しい細胞が生成されます。
これにより、肌の質感や見た目が改善され、エイジングケア効果が期待できます。
老化は止めることはできませんが、老化のスピードは人それぞれです。
老化のスピードは、日々の食事や生活習慣、思考により大きく変わります。
オートファジーは老化のスピードを緩やかにするスローエイジングを助ける方法の一つです。
病気のリスク軽減
オートファジーは、病原体や病気の原因となるタンパク質の排除を行います。
体内の損傷した細胞だけでなく、病原体や体内で増えると問題を起こす”異常な”タンパク質が取り除かれる。
つまり、オートファジーを活性化させることができれば、病原体や病気の原因となるタンパク質の排除をし、感染症や病気にかかるリスクを下げることができます。
オートファジー効果がUP「16時間ダイエット」
オートファジーを最大限に活用するために注目されているのが「16時間ダイエット」です。
オートファジーといえば16時間ダイエットを思い出す方も多いのではないでしょうか?
このダイエット法が、オートファジーを促進する効果的な方法として広く知られているからです。
この方法では、1日のうち16時間を断食時間とし、残りの8時間を食事時間とします。
例えば、18時までに夕飯をすませ、次の日は10時以降に食事をすれば、睡眠時間を挟むのであまり空腹を感じずに16時間をすることができます。
私も実際こんな風にやっています。
16時間空けていれば、食事のタイミングは自分の生活に合わせて変えることができますから!
女性は12時間でも◎ 50代女性は注意して!
断食する時間が16時間である理由は、16時間以上空腹の状態が続くと、通常糖質をエネルギーとして活動している体が、中性脂肪を分解してエネルギーを作り始めるからです。
この効果が最大限発揮されるのが、16時間と考えられています。
特に女性はホルモンバランスや体調を崩しやすいので、いきなり16時間ダイエットをやるよりも、10時間や12時間断食から始めると良いです。
50代の女性は、ホルモンバランスの変化により体調を崩しやすいです。
また、内臓脂肪が溜まりやすく、筋肉量も減りやすいので、断食のやり方や頻度には十分注意していただきたいです。
16時間ダイエット中に「飲んでいいもの」
オートファジーの効果を得るための断食であれば、断食中はその効果を損なわないカロリーを含まない飲み物を選ぶと良いです。
具体的には
- 水
- 白湯
- お茶
- 炭酸水
などがおすすめです。
ブラックコーヒーはほぼカロリーを含まない飲み物の一つですが、カフェインに敏感な方はブラックコーヒーを空腹時に飲むことで胃に負担をかけてしまう可能性があるので、カフェインレスのコーヒーやハーブティーを選ぶと良いでしょう。
16時間ダイエットが「合わない人」
16時間ダイエットが合わない人もいます。
「妊娠中の女性」「慢性疾患を持つ方」「栄養不足のリスクがある方」「痩せている方」「筋肉量が少ない方」「活動量の高い方」「高齢者」「子供」には、断食やオートファジーはおすすめしません。
断食中には体の声にいつも以上によく耳を傾けて、もし体調が悪くなったらすぐに中止しましょう。
16時間ダイエットの「注意点」
- 筋肉量の低下
16時間ダイエットの一つの懸念点は、筋肉量の減少です。
長時間の断食によって体がエネルギーを確保しようとすると、筋肉中のたんぱく質が分解されやすくなります。
これにより、筋力低下や代謝の低下が起こる可能性があります。
- 血糖値の急上昇
断食の後の食事の際は、血糖値が急上昇しないように注意をしましょう。
炭水化物はたんぱく質や良質な脂質と一緒に食べたり、ゆっくりよく噛んで食べることで、血糖値の急上昇を防ぐことができます。
砂糖などの甘味料が大量に入った飲み物にも注意してくださいね。
また、一度に大量に食べず、食べた後は軽く体を動かすと良いです。
- 栄養不足
食事の時間が制限されることで、栄養不足になったり、栄養バランスが崩れやすいです。
免疫力の低下や骨密度の減少などの健康被害のリスクを下げるためにも、不足しがちなたんぱく質やミネラル・ビタミン・食物繊維がとれる野菜、海藻類、キノコ類、豆類などを意識してとりましょう。
- 食べ過ぎ
長時間の断食後で空腹感が強まることによって、必要以上に食べ過ぎてしまうことがあります。
特に、カロリーが高く栄養価の低い食べ物を摂取することで、栄養不足や体脂肪増加を引き起こす可能性があります。
このため、断食後の食事の仕方や食事選びは非常に重要です。
強い空腹感を感じる時は、無理に断食を続けようとせず、ナッツや豆類、ヨーグルトなどのたんぱく質や良質な脂質がとれるスナックをとってみてください。
効果が出ないときは
16時間ダイエットで効果が見られない理由は、以下の要因が考えられます。
- 栄養バランスの悪い食事内容
長時間の断食後に、栄養バランスを考えずに高カロリーや糖質の高い食事をしたり、断食をしたからと大量に甘味料を含む飲み物やアルコールを飲んでいると、健康のために行っている16時間ダイエットで期待される効果が得られないどころか、逆効果になってしまいます。
- 過度なストレス
ストレスは、ホルモンバランスを乱し、体の代謝やオートファジーの効果を抑える要因となります。
ストレス管理が不十分だと、効果が見られないことが多いです。
ヨガや瞑想、ジャーナリングで心を整えたり、運動や自分の趣味を楽しむ時間を作って、ストレスと上手く付き合うことを忘れないでください。
- 睡眠不足
睡眠不足もまた、オートファジーの効果を抑制する要因です。
ホルモンバランスを整えたり、オートファジーを促進するためには、質の高い睡眠が必要です。
よく眠れないという方は、睡眠の質を上げる環境や習慣作りを心がけてみてくださいね。
オートファジーの効果を得るために16時間ダイエットをするのあれば、断食前後の食生活や生活習慣を整え、生活習慣全体を見直すことも重要です。
デメリットやリスクを理解し、健康を維持しながら行いましょう。
栄養の学校に通っていた時、私の尊敬する先生はよく「断食やクレンズは健康になるためにやるものではなく、健康な時でなくてはやってはいけない」と言っていました。
何かが足りていない時は、普段の食事や生活習慣を変えずにとりあえず食事に制限をかけるのではなく、全体のバランスを整えたり、足りてないものを補うことも忘れないでくださいね。
【必見】16時間ダイエットせずに、オートファジーを活発にする方法!
ここまで読んで、16時間ダイエットは自分には合っていないかもしれないと感じた方もいるのではないでしょうか。
安心してください!
実は16時間ダイエットをしなくても、特定の栄養を摂ることでもオートファジーを活発にすることができます。
オートファジーを活発にする栄養素には、納豆・味噌・チーズなどに含まれる「スペルミジン」、ブドウや赤ワインに含まれる「レスベラトロール」、鮭や海老に含まれる「アスタキサンチン」、ザクロ・ベリー類・ナッツ類に含まれるエラグ酸から腸内細菌が作りだす「ウロリチン」などがあります。
オートファジーを活発にするだけでなく抗酸化効果もあるこれらの栄養素を含む食品。
さっそく食卓に並べてみてくださいね。
まとめ
オートファジーは、スローエイジングや免疫機能の向上などに効果をもたらすメカニズムです。
「16時間ダイエット」をはじめとした断食法は、オートファジーを促進する効果的な方法として広く知られています。
ただし、個々の体調やライフスタイルに合わせたアプローチが必要であり、特に女性や高齢者は、自身の体に合った方法を選ぶことが大切です。
痩せるためではなく、体のバランスを整える一つの方法としてしてとり入れてみてください。
飲み物の選び方や、ストレス管理、睡眠の質向上にも配慮し、バランスの取れた実践を心がけましょう。
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カナダで大学卒業後、健康志向の高い都市バンクーバーに移住したことで栄養や体の仕組みに興味を持ち、栄養学とピラティスを学びました。その後、栄養学校で身につけた知識を使い体質改善に成功し、幼少期から付き合ってきた数々の不調を改善することに成功しました。現在は、ホリスティック栄養士として、企業向けに栄養関係のコンテンツ作成、ナチュラル食品•製品の開発やマーケティングのアドバイスなどをしています。地球にも人にも優しいナチュラル製品が大好きで、美容家の間で噂のエイジングケアオイル、抗酸化作用がたっぷりの「カカイオイル」を販売しています。
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