この記事を書いた人
本を持たない読書家
Nao
こんにちは、多読家のNaoです。
先日まで上着を羽織っていたのに、気づけば毎日Tシャツで過ごすようになりました。
年々、新緑がきれいで風が心地いい”春から初夏前までの短い季節”が、あっという間に過ぎていくように感じます。
晴れた日は外に出たくなる一方で、湿気や暑さでなんとなく気分がすっきりしない日もありますよね。
そんな季節、私は場所を変えてカフェで本を読む時間に助けられることがあります。
家にいると、どうしても家事や家族のことが気になってしまうけれど、飲み物を片手に、本を数ページ読むだけで、不思議と呼吸が深くなることがあります。
雨で外に出られなかった週末も、図書館で借りた本を10分読んだだけで、気持ちが少し切り替わりました。
今回は、読むだけで肩の力が抜けて、日常の中にある小さな心地よさを思い出させてくれるおすすめの3冊をご紹介します。
忙しい毎日の中でも、ほっとひと息つけるような読書時間をお届けします。
はじめに〜心と体が揺らぎやすい季節の読書
ご紹介する3冊は、どれも大きな出来事が起こる物語ではありません。
けれど、誰かと言葉を交わす時間や、日々の暮らしの中にある小さな選択、何気ないひとときに生まれる感情が、丁寧に描かれている本たちです。
気分も体調も揺らぎやすいこの時期。
ページをめくるたびに、張りつめていた気持ちが少しゆるんで、軽くなっていく。
ほんの短い時間でも、静かに本を読む時間があるだけで、慌ただしかった気持ちが少し落ち着くことがあります。
今回の3冊が、そんな小さな心の余白をつくるきっかけになれば嬉しいです。
初夏に読みたい、心と体がゆるむ本3選
1.自分の気持ちを、静かに見つめ直したくなる物語
『ツバキ文具店』 小川 糸 著(幻冬舎, 2016)
丁寧につづられる言葉と、鎌倉の穏やかな空気
鎌倉の一角にある、小さな代書屋。
主人公の鳩子は、人に代わって手紙を書く仕事をしながら、日々さまざまな依頼人と向き合っています。
この物語を読んでいると、まるで自分も鎌倉の街を歩いているような気持ちになります。
やわらかな風や、季節のうつろい、ふとした香りまで感じられるようで、ページをめくるたびに、静かな時間の中へすっと引き込まれていきました。
気づけば私も、その空気を実際に感じてみたくなって、いてもたってもいられず、鎌倉に足を運んでしまったほど。
手紙を通して気づく、言葉選びの大切さ
誰かに想いを伝えたいとき。言葉にしたいのに、うまく表現できないとき。
そんな想いを託された手紙には、その人の背景や感情が静かににじんでいて、読む側の心にもやさしく届いてきます。
この物語の魅力は、出来事の大きさではなく、言葉を選び、依頼主の想いをすくい上げていく過程そのものにあります。
読み進めるうちに、普段の自分のコミュニケーションをふと思い返しました。
最近は、SNSやメールで手軽に家族や友人とやり取りできる一方で、ゆっくりと言葉を選んで伝える時間がずいぶん減っているな、と気づかされます。
この本を読んだあと、久しぶりにお気に入りの便箋を引っ張り出して、最近連絡を取っていなかった地元の友人に手紙を書いてみたくなりました。
鎌倉の穏やかな空気や、小さな暮らしの風景にふれながら、自分の内側にゆっくり目を向けたくなる一冊です。
💡 この本をオススメしたいのはこんな人
* 慌忙しい毎日の中で、自分の気持ちを後回しにしがちな人
* 言葉を通して、自分の内側とやさしく向き合う時間がほしい人
2.言葉の力で、ちいさな一歩を踏み出したくなる物語
『本日は、お日柄もよく』 原田 マハ 著(徳間書店, 2013)
20代のひたむきな自分と重なる物語
スピーチライターという仕事を通して、「言葉の持つ力」を描いた物語。
主人公のこと葉は、ある結婚式でのスピーチに心を動かされたことをきっかけに、言葉の世界へと引き込まれていきます。
読み進めながら、20代の頃、目の前の仕事になりふり構わず取り組んで、毎日必死だった自分の姿をふと思い出しました。
うまくいかないことに焦ったり、それでも前に進もうとしていたあの頃。
そんな自分と重なって、主人公のことを自然と応援したくなります。
テンポの良さで、一気読みしてしまう面白さ
また、スピーチライターという普段なじみのない仕事を知ることで、言葉の背景や、その裏にある想いにも自然と意識が向くようになりました。
政治や社会の場面で交わされる言葉も、これまでとは少し違って見え、 「どんな言葉が選ばれているのか」と、足を止めて考える時間が増えました。
原田マハさんの作品は、やさしさの中に前を向く力があり、読んだあとにほんの少し、自分の背中を押してもらえるような余韻が残ります。
ストーリーはとにかくテンポがよく、気づけば夢中になって一晩で一気に読み切ってしまったほど。
中学生の子どもに薦めてみたところ、「面白い」と何度も読み返していて、世代を問わず楽しめる作品だと実感しました。
“言葉ひとつで、人の心はこんなにも動くんだ”と、何度も感じさせられ、普段あまり本を読まない方にも手に取りやすい一冊です。
💡 この本をオススメしたいのはこんな人
* 仕事も家庭もがんばっているけれど、自分に自信が持てない人
* 言葉の力にそっと背中を押され、自分の一歩を信じてみたい人
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3.ていねいな暮らしの中にある、小さな幸せに気づく物語
『パンとスープとネコ日和 』群 ようこ 著(角川春樹事務所, 2012)
香りまで伝わるような、愛おしい食と猫の描写
母を亡くした主人公・アキコが、仕事を辞め、小さな食堂をはじめることから物語は始まります。
派手な出来事が起こるわけではないけれど、日々の食事や人との関わりの中で、少しずつ自分の暮らしを形づくっていく姿が、静かに描かれていきます。
この本の魅力は、なんといっても、食の描写と、猫と過ごすやわらかな時間。
パンを切る音や、スープの湯気、食卓に並ぶシンプルな料理たち。
ひとつひとつの場面が丁寧で、読んでいるだけで香りまで伝わってくるようで、気持ちがゆるんでいくような感覚になります。そして、このシリーズを読むたびに楽しみなのが、アキコが一緒に暮らす猫たち、「たい」と「ろん」の存在。もともと私はそこまで猫好きではなかったはずなのに、気づけばすっかり猫たちの魅力にはまっていました。 いまでは、新刊が出るたび、「またあの子たちに会える」と心待ちにしています。
「自分にとっての心地よさ」を大切にする生き方
お店のほんわかした空気感も素敵なのですが、アキコ自身は、仕事やお店に対してしっかりとした信念を持っていて、その芯の強さにも惹かれます。
自分の好きなことを大切にしながら、無理をしすぎず、でも誠実に続けていくこと。その姿勢が、まわりの人たちの信頼や支えにつながっていて、物語全体に心地よく循環しているように感じます。
忙しい毎日の中では、つい効率や正解ばかりを求めてしまいがちですが、この物語に触れていると、“自分にとって心地いい暮らし”を大切にしたくなります。読み終えたあと、いつものごはんを少しだけ丁寧に作ってみたくなったり、お気に入りの器を選ぶ時間を楽しみたくなったり。日々の暮らしの中にある小さなよろこびに、そっと目を向けたくなる物語です。
💡 この本をオススメしたいのはこんな人
* 忙しい毎日の中で、ほっとひと息つける時間がほしい人
* 暮らしの中にある小さな楽しみを、あらためて味わいたい人
👉 『パンとスープとネコ日和』群ようこ著(角川春樹事務所)をAmazonで見る
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おわりに〜お気に入りの1冊で小さな心の余白を
少しずつ湿度が増し、気づかないうちに心も体も力が入りやすくなるこの季節。
そんなときこそ、ほんの少し立ち止まって、自分が心地いいと感じる時間を持つことの大切さを、今回の3冊は思い出させてくれました。
言葉に救われたり、誰かの日常にほっとしたり、おいしそうな食事の描写に気持ちがゆるんだり。
お気に入りの飲み物をいれて、数ページだけ本を読む。
最後まで読み切れなくても、それだけで慌ただしかった気持ちが少し落ち着くことがあります。
忙しい毎日の中でも、いつもの毎日がほんの少し軽やかに見えてくるはずです。
📕Instagramでも本の見どころを発信中!
今回ご紹介した3冊は、私のInstagram(リール動画)でも詳しくご紹介しています 。動画ならではの空気感もぜひ楽しんでみてください 。
「この本、読んでみたいかも」と感じたら、本屋さんや図書館でぜひ手に取ってみてくださいね 。
あなたの毎日の中に、ほっと力を抜ける読書時間が増えていきますように 。
多読家/ワーママ両立戦略家
得意の”段取り力”を活かし “じぶん時間” を生み出すことに情熱を注ぐ
家庭もキャリアも諦めたくない、40代フルタイムワーママ
≫ 読書を始めたきっかけ
まだ文字も読めない我が子が絵本に夢中になる姿にハッとし、スマホばかり見ていた自分を見直したことをきっかけに、図書館通いをスタート
≫ 本と私
本から学んだ「習慣化」「時間の作り方」などを日々の暮らしに取り入れ、今では年間250冊を楽しむ読書生活を送る
≫ 本にのせて届けたい想い
「自分らしく生きたい」「『時間がない!』から卒業したい」と願う女性へ届けたい1冊を、Instagramで毎朝7時に発信中
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